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御嶽山 慰霊の念胸に頂へ長い列

御岳ロープウェイ鹿ノ瀬駅の乗り場に並ぶ登山者。青空に御嶽山(右上)がくっきりと浮かんだ=28日午前8時50分、木曽町御岳ロープウェイ鹿ノ瀬駅の乗り場に並ぶ登山者。青空に御嶽山(右上)がくっきりと浮かんだ=28日午前8時50分、木曽町
 御嶽山頂に向かう木曽郡木曽町側の登山道の入山規制が解除されて3日目となった28日、頂を目指して県内外から大勢の登山者が訪れ、4年前の噴火災害の犠牲者を慰霊するなどした。晴天に恵まれたこともあり、御岳ロープウェイ鹿ノ瀬駅の乗り場には朝から登山者の長い列ができた。

 ロープウエーが運行を始める午前8時半には、約500人の登山者が乗り場前に並んだ。運行を始めて9年目というアスモグループ(木曽町)の今孝志社長(64)は「噴火前を含めても、運行前にこれだけ並んだのは初めて」。山頂への登山が可能になったことがメディアで広く報じられたほか、紅葉がピークを迎えたことなどから「ようやく一区切り―と感じた人が多いのではないか」と受け止めた。

 登山道は前日の雨で少しぬかるんだ状態。登山者たちは列になり、赤や黄に色づいた樹林帯を縫うように歩いた。9合目付近に広がる急な岩場を登り切り、山頂の剣ケ峰に到達。山頂直下に建立された慰霊碑の前では、花や線香を手向ける登山者もいた。

 山頂で噴石痕が残る石像などを目にした上田市の60代女性は「頂上の景色を見たいと思って訪れたが、亡くなった人が気の毒になった」と手を合わせた。犠牲者に知人はいないものの、慰霊のため登った岐阜県可児市の会社員安藤宣博さん(52)は「重い気持ちになります」と話した。

 登山者の半数ほどはヘルメットを持参していなかった。噴火災害に巻き込まれ、けがを負ったさいたま市の会社員佐藤敏満さん(50)は、にぎわう山頂で「登山口でヘルメットを貸し出すなど、火山への意識を高める取り組みをもっと進めてほしい」と話した。

(9月29日)

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