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ワイン用ブドウの苗木増産へ 信州うえだファームが台木自社生産

信州うえだファームが東御市の畑で育てているワイン用ブドウの苗木信州うえだファームが東御市の畑で育てているワイン用ブドウの苗木
 信州うえだ農協(上田市)の子会社で新規就農支援の信州うえだファーム(同)は、ワイン用ブドウの苗木を増産する。接ぎ木する土台となる「台木」の自社生産に着手。接ぎ木した後に苗木を育てる施設を新設した。ワイン用ブドウの苗木は供給不足のため管内の新規就農者に行き渡らない状況で、2023年までに年間生産本数を現在の4千本から2万本に引き上げる。

 ブドウの苗木は、病害虫に強い品種の台木に育てたい品種の枝を接ぎ木し、温度や湿度を管理した施設で根や芽を出させて新しい株を育てる。信州うえだファームはこれまで、農作物の種苗を供給する県原種センター(長野市)から台木を調達していたが、供給量に限りがあり、増産のネックになっていた。

 今回、東御市から管理委託された同市内の農地10アールを活用し、3月に台木の母株200本を定植。2年がかりで台木を育て、苗木を増産する。苗木の生育に適した温度と湿度に調整できる専用のコンテナハウス1棟を新設。根や芽が出る確率を9割ほどに安定させた。接ぎ木の専用機器も2台導入し、手作業だった従来より生産性を高めた。

 信州うえだ農協管内の東御市祢津御堂(みどう)地区では、19年度中に28ヘクタールの荒廃農地をブドウ畑に再生する事業が進んでおり、推計で7万本の苗木が必要。信州うえだファームが増産しても、供給不足の状況は変わらない。同社の船田寿夫常務は「県内外の種苗会社にも協力を依頼し、需要に応えたい」としている。

(10月11日)

長野県のニュース(10月11日)