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リンゴの果肉、より赤く 信大農学部の伴野教授が新品種開発

「スーパー赤果肉リンゴ」の赤みが強い実(左下)と大きい実(右下)。上の2種類を交配して開発した「スーパー赤果肉リンゴ」の赤みが強い実(左下)と大きい実(右下)。上の2種類を交配して開発した
 信州大農学部(上伊那郡南箕輪村)の伴野(ばんの)潔教授(63)=果樹園芸学=は11日、異なる種類の赤い果肉のリンゴを交配し、さらに赤くした「スーパー赤果肉リンゴ」を開発したと発表した。果肉を赤くする遺伝子は2種類あり、両方を持つリンゴの開発は世界初という。加工用、生食用の双方で利用でき、見た目を生かしたカットフルーツ、赤い色をしたシードルの原料といった用途を見込んでいる。

 伴野教授が以前に開発した「ハニールージュ」と、中野市の農家が開発した「いろどり」を交配した。ハニールージュは早い段階で赤くなる遺伝子、いろどりは成熟期に赤くなる遺伝子を持つ。新開発のリンゴには、実を赤くする成分で抗酸化作用のあるアントシアニンが既存の赤い果肉のリンゴより多く含まれ、甘さも増したという。

 今回開発したリンゴには、リンゴ酸をより多く含んだ果実や、より大きくなる果実もあった。伴野教授は、リンゴ酸を多く含むリンゴを原料にしたシードルは味にキレが増すと説明。「リンゴ酸を多く含むものはジャムやシードルなどの加工用、果実が大きいものは生食・加工の両方に活用できる」としている。

 伴野教授はさまざまなリンゴを交配させる中で、果肉を赤くする遺伝子2種類の両方を持つ約200種類を選抜。2017年に初めて今回のリンゴが結実し、今年収穫したリンゴも同じ性質を備えていたため発表した。品種登録を申請する予定だ。「今後もさらにおいしく、気候などの条件を選ばない赤果肉リンゴを開発したい」と話している。

(10月12日)

長野県のニュース(10月12日)