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獲物を狙うサギの姿、見せます 飯田市立動物園にグッドアイディア賞

水流によって上がってきた冷凍アジを水槽の上から狙うチュウサギ=飯田市水流によって上がってきた冷凍アジを水槽の上から狙うチュウサギ=飯田市
 飼育動物の生活環境を豊かにする動物園などの取り組みを表彰する今年の「エンリッチメント大賞」(特定NPO法人市民ZOOネットワーク主催)で、飯田市立動物園が「グッドアイディア賞」に選ばれた。サギの一種チュウサギが自然により近い状況で魚を捕食できるように―と同園が考案した特殊な水槽が、「待ち伏せなどチュウサギ特有の採食行動を最大限に引き出す」と高く評価された。

 同ネットワークによると、エンリッチメント大賞は2002年から毎年行っており、県内からの受賞は今回が初。今年は22件の取り組みについて計32通の応募があり、グッドアイディア賞のほかに大賞と奨励賞が各1件選ばれた。

 水槽は幅120センチ、深さと奥行き各60センチ。内部に設置したポンプで水流を起こすと、餌の冷凍アジが泳いでいるかのように水面近くに上がってくる仕組み。タイマーで水流の発生を不定期にする機能もあり、簡単には餌が確保できないような工夫も凝らした。園内の鳥類飼育場「バードホール」に設置している。

 考案した飼育員の前裕治(まえゆうじ)さん(37)=飯田市=は、和歌山大在学中、干潟でサギ類が餌を捕る様子を観察し、論文にまとめた経験がある。水槽を考えたのは「動物園を訪れた人に、サギ本来の姿を見せたかったから」と説明。野生に近い環境づくりは、動物の生活環境の向上に加え、来園者が動物の行動を理解する助けになる―と強調している。

(10月12日)

長野県のニュース(10月12日)