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ロケット戦闘機「秋水」実験施設、米軍写真で確認 松商学園高内で開発か

米軍が撮影した写真を手にする窪田さん。矢印の先が「秋水」の実験施設の一部とみている。施設の左上が校舎=30日、松本市米軍が撮影した写真を手にする窪田さん。矢印の先が「秋水」の実験施設の一部とみている。施設の左上が校舎=30日、松本市
 松商学園高校(松本市)の歴史栄光室は30日、同校にあったとされる旧日本軍のロケット戦闘機「秋水(しゅうすい)」のエンジンの実験施設について、戦後に米軍が撮影した航空写真で存在を確認したと発表した。施設の存在を巡っては、これまで当時の在校生らの証言しか手掛かりがなかった。同室は「写真を基に記憶が呼び起こされる方がいれば情報を寄せてほしい」としている。

 写真は、千葉県の市民グループ「柏歴史クラブ」で秋水を研究しているメンバーから寄せられた。米軍が1947(昭和22)年と48年に全国の主要都市などで撮影した写真の一部とみられる。歴史栄光室が実験施設とみている建物は、校舎に隣接したグラウンドの東西の端に複数確認できる。

 秋水は太平洋戦争末期、本土防衛の切り札として開発が進められたものの試作に終わった。同校には終戦間際、陸軍航空審査部や三菱重工業名古屋発動機研究所が疎開。グラウンド脇の地下には燃料庫とされる施設も残っている。

 歴史栄光室の窪田文明さん(70)によると、当時の在校生らの証言で、グラウンドに秋水のエンジンの噴射実験施設があったと考えられてきた。ごう音や振動で近くの家の障子が揺れた―との証言も残る。約10年前のグラウンド改修工事では大量のコンクリート片が出土し、実験施設の基礎部分とみられていた。

 窪田さんは「これまでは証言をつなぎ合わせるしかなかったが、実際はどんな姿だったか明らかになった」と説明。今後も詳しい証言を集めるなど調査を続ける考えだ。

(12月1日)

長野県のニュース(12月1日)