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ケール新品種 生産面積拡大 青汁需要の伸び背景に

 青汁の原料として多く使われるケールで、県が開発した新品種「ハイパール」の生産が拡大している。がん予防につながるとされる成分「グルコラファニン」を従来種の30〜120倍も含み、青臭さが少ないのが特長。健康志向の高まりで、青汁需要が伸びていることも背景にある。2011年の品種登録以降、県内の生産面積は右肩上がりで、18年産は5・16ヘクタールで栽培し、250トンを出荷した。

 県によると、ハイパールはヤクルト(東京)の完全子会社で健康・機能性食品製造のヤクルトヘルスフーズ(大分県豊後高田市)と共同で育成した新品種。県と同社が、品種の種や苗の流通を制限できる「育成者権」を共有している。県内生産は全て全農県本部(長野市)を通じた契約栽培で、全量をヤクルトヘルスフーズに出荷している。

 契約栽培は同社の独自基準に従い、農薬と化学肥料を使わずに育てる。県野菜花き試験場(塩尻市)が栽培マニュアルを作り、生産振興を進めている。ヤクルトヘルスフーズによると、ハイパールを使った青汁の販売は「中高年を中心とした健康志向の高まりで好調。今後も伸びる」。17年度の販売高は、16年度の2倍以上に伸びたという。

 課題は面積当たりの生産量の低下。ハウス栽培中心だった栽培初年度の12年度の収穫は1株当たり3・8キロだったが、導入しやすい露地栽培の拡大に伴い18年度は同2・3キロに減った。農薬を使わないため葉を虫に食べられ、長雨による病気も出た。県や全農県本部は同4キロ以上を目標に防虫ネットの利用徹底を呼び掛け、連作障害を予防する方法の開発も進めている。

 ハイパールを使ったヤクルトヘルスフーズの青汁の商品名は「ハイパーケール」。1袋4グラムの粉末タイプで30袋入りの希望小売価格は税別3500円。ヤクルト製品の販売・配達を担うヤクルトレディが、家庭や職場に訪問販売している。県内を含む一部地域に販売が限定されており、ハイパールの生産拡大で販売地域を広げたい考えだ。

(12月5日)

長野県のニュース(12月5日)