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リンゴツボミタマバエ 80年ぶり発生確認 南信の農園

 県病害虫防除所(須坂市)は5日、南信地域の山間部のリンゴ園でリンゴの害虫、リンゴツボミタマバエの発生を確認したと発表した。大正末期から昭和初期にかけて県北部の一部で局所的に発生した害虫で、県内以外で発見されたことはなく、発生の確認は約80年ぶり。「発生密度が高まると、リンゴの品質や収量の低下につながる」として注意を呼び掛けている。

 リンゴツボミタマバエはハエ目タマバエ科の昆虫で、成虫は体長2〜3ミリ。幼虫のうじ虫は白く、体長は最大2・4ミリ。幼虫がリンゴのつぼみの内部を食べる。寄生されたつぼみは固くなって濃紅色の斑点を生じ、開花しない。成虫は飛ぶ力が弱いため、同防除所は被害が急激に拡大する恐れは小さいとみている。

 現在のところ、この害虫向けに登録された農薬はない。被害拡大を防ぐには、幼虫が抜け出す開花期前に寄生されたつぼみを摘み取り、焼却するなどの対応が必要になる。リンゴ以外の植物に被害を与えるかは不明。1年間の大半は土中に生息し、果実に付着することはないという。

 大正末期から昭和初期に発生した際は、被害を受けたつぼみを摘み取ることで1935(昭和10)年ころに終息した。今回確認された南信地域のリンゴ園では、数年前から被害が確認されていたが、原因が分からなかったという。県病害虫防除所が湯川淳一・九州大名誉教授に特定を依頼し、10月にリンゴツボミタマバエと判明した。

(12月6日)

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