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県内の宿 全室禁煙広がる 東京五輪前に高まる健康志向に対応

 県内のホテル・旅館で、客室を全室禁煙にする動きが広がっている。禁煙室を希望する旅行客の増加に加え、受動喫煙対策を強化する改正健康増進法が国会で7月に成立し、東京五輪・パラリンピック開催前の2020年4月に全面施行されることも、禁煙化の決断を後押ししているようだ。旅行者を運ぶ貸し切り観光バスにも、全面禁煙にする動きが出ている。

 全国にホテルを展開し、県内でも長野市の長野駅近くにコンフォートホテル長野があるチョイスホテルズジャパン(東京)は5月末、56軒(計8990室)全てを全室禁煙にした。16年から約2年がかりで実現。同社によると、50軒以上を展開するホテルチェーンで全客室を禁煙化したのは日本初という。

 国際オリンピック委員会(IOC)と世界保健機関(WHO)は「たばこのない五輪」を推進しており、日本も対策強化を求められたことが改正健康増進法の背景にある。ホテルの客室は規制の対象から外れたが、チョイスホテルズジャパンは「禁煙は世界的に大きな関心事。東京五輪を見据え、全室禁煙化に踏み切った」と説明する。

 同じく長野駅近くで共和観光(松本市)が運営するホテル「チサングランド長野」(136室)は、1月に完了した大規模改装に合わせて客室を全室禁煙に変更。松本市入山辺の扉温泉明神館(44室)と同市安曇の上高地ルミエスタホテル(38室)も、4月に全客室を禁煙にした。いずれも「禁煙室の希望者の増加」を理由としている。

 スキーシーズンに合わせて営業する志賀高原プリンスホテル(下高井郡山ノ内町)は今冬から、3館あるうち「東館」(100室)の全客室を禁煙にする。昨季の宿泊客のうち38%が外国人。同ホテルは「健康志向の高い外国人客から、禁煙の部屋を希望する声が増えていた」とする。

 バス会社も禁煙に動いている。千曲バス(佐久市)は8月、貸し切りの観光バスを全面禁煙にした。従来は団体客が希望すれば喫煙を認めていたが、高速道のサービスエリアで休憩する際に吸ってもらうよう案内している。同社観光部は「事業者として禁煙対応が社会的な流れになっている」と受け止めている。

(12月7日)

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