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小豆やソバ値上がり 年末年始の味、県内対応に苦慮

釜で作られる小豆のあん。主産地の北海道の不作などで小豆の価格が高騰している=長野市の宮下製あん所釜で作られる小豆のあん。主産地の北海道の不作などで小豆の価格が高騰している=長野市の宮下製あん所
 年末年始に味わう料理の素材として欠かせない小豆やソバが値上がりし、県内の和菓子店やそば店などが対応に苦慮している。ともに主産地の北海道が夏場に天候不順に見舞われ、収穫量が減少したことが高騰の主な原因。商品を値上げした店がある一方、正月の準備や年越しそばで需要が高まる年末は据え置き、年明けまで価格改定を控える動きもある。

 冬季限定販売の「手練りあんこ」に北海道十勝地方産の小豆を使う菓子製造・販売の飯島商店(上田市)。今季は仕入れ値が昨年と比べ10%以上も上がった。「高騰分をそのまま売値に転嫁するわけにはいかない」(担当者)としつつ、1袋700グラム入りの人気商品を昨年より20円値上げして890円とした。

 長野市の宮下製あん所が仕入れた道産の小豆は今月、60キロ4万1千円と前年同月に比べ同1万4千円上がった。「夏場すぎから一気に上がった」と宮下直大社長。10月ごろからは発注通りの量が入ってこない状態が続いている。

 製造販売する家庭用のあんは1袋(500グラム)400円で、小豆の高騰を考慮すれば、1袋当たり75円ほどの値上げが必要になる。ただ、消費者の和菓子離れが進む中で「正月は、お汁粉などであんを食べてもらえるチャンス」として年内は価格を維持。来年1〜2月ごろに業務用、家庭用とも値上げする予定という。

 国内で使われる小豆は約3分の2が国内産で、その約9割を道産が占める。ホクレン農業協同組合連合会(札幌市)によると、今年の作付面積は昨年を7%上回ったものの、6〜7月の低温や多雨で、10アール当たりの収穫量は「平年の8〜9割」(雑穀課)という。

 夏場の天候不順は、国内産の4〜5割を道産が占めるソバにも影響している。

 「北海道産の収穫量は昨年の3〜5割減とみている」。日穀製粉(長野市)の平賀敏明専務は話す。同社では今年の道産玄ソバ(ソバの実)の調達価格が、昨年産の1・5倍に。それでも「年越しそばは一大イベント」と、年内はそば粉の価格を維持し、取引先には来年の値上げに向けて理解を求めている。

 業者の中には、天候不順の影響は少なかったとされる長野県産も、道産が足りない分、価格が上昇傾向にあるとの見方がある。

 中信地方のそば店は、国内産そば粉の仕入れ価格が11月に3割近く上昇。商品の値上げを検討したが、経費節減などを進めて価格を据え置くことにした。「高くなり過ぎては、お客さんが食べなくなってしまう」と60代の店主。ただ、「先々は決めかねている」と悩みを口にした。

(12月26日)

長野県のニュース(12月26日)