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信州B1不受理 市民の思い裏切っている

 突然はしごを外されたファンや関係者のショックは大きい。

 バスケットボール男子B2(2部)の信州ブレイブウォリアーズの運営会社がB1(1部)昇格に向けて出していたライセンスの取得申請が、受理されていないことが判明した。

 運営会社の社長は不受理を昨年12月に認識しながら、ホームアリーナを千曲市のことぶきアリーナ千曲から長野市のホワイトリングに移す交渉を両市と進めるなど、昇格への手続きを進めていた。

 チームは快進撃を続けており、現在中地区首位。地区優勝へのマジックナンバーも点灯して昇格への期待が高まっていた。そのさなかの、まさかの事態である。

 選手やファン、社員にも不受理を伝えていなかった。社長の独断専行だったとすれば、会社組織の体をなしていない。

 Bリーグのような地域密着型のスポーツチームは、市民の支えがなければ成り立たない。将来を左右する事実を伏せて運営するのは重大な裏切り行為といえる。

 B1への昇格には、ホームアリーナが5千席以上でホーム戦の1試合平均観客数1500人以上、健全経営といった要件を満たした上で、成績上位に入らなければならない。

 健全経営について今季から、前シーズンの6月末時点で債務超過があってはならない―と規則が改定されていた。会社に4573万円の債務超過があり、満たしていなかった。不受理が伝えられた後で猶予措置を求めたものの、認められなかったという。

 片貝雅彦社長は規則の解釈に「掛け違いがあった」としているが、甘い見通しで関係者への説明もなく進めた批判は免れない。本来なら、要件を満たしていないことに気付いた時点で説明し、協力を求めていくべきだった。

 昇格に向け、熱戦を見ようと大勢が試合に足を運んだり、ホーム移転先のホワイトリングの利用者が日程調整に協力したりと、地域で支える機運は高まっていた。

 今後は2020〜21年シーズンの昇格を目指すが、今回のことで市民の心が離れてしまう恐れもある。入場料収入に影響すれば債務超過の解消にも支障が出よう。

 サッカーのJリーグをはじめとする地域密着型スポーツチームは今では全国に広がり、県内にも野球やバレーボールなどで次々に誕生した。その活躍は地域の活力になっている。運営会社の対応によって冷や水を浴びせるようなことがあってはならない。

(3月14日)

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