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歯周病 メタボに密接な関係 信大・栗田教授が研究

 信州大医学部(松本市)の栗田浩教授(歯科口腔外科学)が、歯周病がメタボリック症候群と密接な関係を持つことを裏付ける研究結果をまとめた。塩尻市、塩筑医師会、塩筑歯科医師会と連携。同市の特定健診に歯科検診を組み込み、歯周病の中でより重度な状態の歯周炎の有病率などを2014、16の両年に受診した390人で分析し、時系列を追って因果関係を調べた。

 メタボリック症候群の構成要素には肥満、高血圧、高血糖、高脂血症がある。この構成要素をいくつ持っているか調べると、両年とも歯周炎を患っているか、途中で発症した人の集団ほど、保有する構成要素が14年より増えていた。両年とも歯周炎だった人の集団と、両年とも歯周炎でなかった人の集団では、構成要素が増えた人の割合はそれぞれ39・4%、21・6%と2倍近い差があった。

 歯周病は、糖尿病などの生活習慣病と相互に悪影響を及ぼし合う関係にあると分かってきているが、栗田教授によると、歯周病とメタボリック症候群の関係はまだ完全な解明ができていない。今回の研究結果から「歯周炎を減らすことが、メタボリックシンドローム(症候群)や予備軍を防ぐために重要である可能性が示唆される」としている。

 研究は17〜18年度の厚生労働省の委託事業となり、栗田教授は現在も、歯周病と生活習慣病の因果関係をより詳細に調べている。「歯周病は一度かかると元に戻る病気ではない。歯周病が全身に影響があることを示すデータを取り、最終的には若い頃から歯周病予防が進む環境をつくりたい」と話している。

 研究成果は、歯科医療専門誌「ジャーナルオブペリオドントロジー」のオンライン版に掲載された。

(3月17日)

長野県のニュース(3月17日)