長野県のニュース

あすから後半戦 地域の課題見定めよう

 統一地方選はあすから、身近な市町村の選挙に入る。

 県内では14日に諏訪と茅野の市長選と7市議選が、16日には7町村長選と27町村議選、小谷村議補選が告示される。

 どの自治体も人口減少と高齢化に直面している。地域の安定に向けた対策は住民の意向に沿っているか。これからどんな施策が必要か。取り組みの状況と課題を見定める機会にしたい。

 安倍晋三政権の「地方創生」は若い世代の就労や結婚、子育ての希望を実現し、少子化を克服することを目標とした。

 自治体は国の方針に倣い、わずか1年で地方版戦略を作った。この4年間、当の若者が効果を実感できていなければ、施策が空回りしているのだろう。産業や観光の振興策は地域の特長を生かし、定住者や移住者を増やす内容になっているか、点検が要る。

 医療や福祉に寄せる有権者の関心は高い。要介護度が比較的軽い「要支援1、2」の訪問、通所サービスは介護保険から切り離され市町村の事業に移行した。

 報酬が減ったことで介護事業者の撤退が相次ぎ、十分なサービスが受けられない事態が各地で生じている。国は「要介護1、2」の移行も検討している。

 国民健康保険の運営主体は、市町村から都道府県に移った。長野県は将来、全市町村の保険料を統一する方針を示す。それなら、利用できる医療の水準も極力均等にしなくてはならない。

 社会保障制度では今後、受益者負担がますます高まるだろう。経済合理性に偏りがちな国の方針に対し、住民の立場を訴えていくのも議員の大切な役割だ。

 信濃毎日新聞のまとめだと、残念なことに、議員選では10町村で無投票の可能性がある。

 市町村議選の立候補予定者466人のうち、60代以上が7割超を占め、20〜40代は12・4%にとどまる。次回、次々回の選挙で、より深刻ななり手不足を招きかねない年齢構成と言える。

 市町村議会が弱体化すれば、人口減少の難局を前に、自治の基盤は揺らいでしまう。住民の側も暮らしを守る手段として、意識的に議会との接点を探ってほしい。

 合併を経た市議選では、票数の少ない旧町村部から立候補者が出づらい状況になっている。現行の全市1選挙区が適当なのか、見直しを求めたい。

(4月13日)

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