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小諸の県農業大学校研修部で倉庫1棟全焼

炎を上げて燃える県農業大学校の倉庫=14日午前2時32分、小諸市山浦炎を上げて燃える県農業大学校の倉庫=14日午前2時32分、小諸市山浦
 14日午前2時前、小諸市山浦の県農業大学校研修部の敷地内から火柱が上がっている―と近隣住民から119番通報があった。火は約3時間後に消し止められ、木造平屋の倉庫1棟約92平方メートルを全焼した。けが人はいなかった。小諸署は倉庫に電気が引かれていないことなどから、不審火の可能性もあるとみている。 14、15日と現場検証を行い、出火原因などを詳しく調べている。

 同校研修部によると、燃えたのは農耕車運転練習場の横にある倉庫で、戦前は、同校の前身である県立御牧ケ原修練農場に併設された満州開拓移民訓練所の穀物倉庫だった。現在は同校が管理し、机や椅子などを保管。出火当時、敷地内の研修生の宿舎に6人が宿泊していたが、全員無事だった。

 「長野県満州開拓史」によると、訓練所は旧満州(中国東北部)をはじめとする県民の海外移住奨励のために設けられ、「男子の中堅人物の養成訓練」を行った。1937(昭和12)年に改訂された規程では男子の長期修練生(1年間)の定員は40人。ほかに女子部も置かれていた。

 満蒙(まんもう)開拓平和記念館(下伊那郡阿智村)事務局長の三沢亜紀さん(52)は「訓練所はリーダーに農業技術を教える場だっただけでなく、精神的な鍛錬の場だったと考えられる」とし、倉庫の全焼については「戦争の時代の遺構は貴重で残念だ」と話している。

(4月15日)

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