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県の近未来 AI予測 県・京大・日立など 全国初の実証研究

 県と京都大、日立製作所などは17日、政策立案に人工知能(AI)を活用できるかを探る研究の成果を発表した。「人口」「健康づくり」「豊かな自然」といった指標が、2040年までにどう変化するかをAIが2万通りシミュレーション。どんな政策に力を入れれば望ましい社会に向かうのか、参考となる結果が得られたとしている。県は将来、長期的な政策立案に役立てられる―とし、実用化に向けて研究を続ける方針だ。

 日立製作所と京大の共同研究チームが開発したAI技術を使った。県が17年秋に協力を要請し、シンクタンクの三菱UFJリサーチ&コンサルティングも加わって4者で18年度に研究した。共同研究チームが地方自治体を対象にAIを使った実証研究をするのは全国で初めてという。

 テーマは二つ。「持続可能な社会の実現」では、人口や県内総生産、健康寿命といった283の指標が19〜40年にどう変化するかを調べた。指標同士の影響度合いに幅を持たせ、時間の経過とともに各指標がどう変化するのかをAIが2万通り計算した。

 分析の結果、40年時点で6パターンの社会の姿(シナリオ)が得られ、産業・所得、観光、健康などの項目が現在より改善するシナリオが一つあった。28〜29年ごろに税収増や出生数増、観光関連の施策に力を入れると、このシナリオに近づく可能性が高いと分かった。

 もう一つのテーマは「リニア中央新幹線の開業効果」で、百数十の指標に基づき分析。同様に六つのシナリオが得られ、産業や観光が改善する例が一つあった。地域経済や暮らしやすさが悪化するシナリオもあり、30〜33年ごろに地元資本の強化や地域内消費を促進する施策を推進すれば、最善シナリオに近づく可能性が高いとされた。

 阿部守一知事は記者会見で、「研究は精度を上げるべき部分があり、まだ入り口段階」としつつ、「政策にどう反映させるか、よく考えていきたい」とした。

(4月18日)

長野県のニュース(4月18日)

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