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長野の山翠舎 「古木」販売・活用 FC全国展開へ

古民家に使われていた「古木」を大量に保管している倉庫=大町市古民家に使われていた「古木」を大量に保管している倉庫=大町市
 古民家の柱や梁(はり)に使われていた「古木」を使った店舗の設計・施工を手掛ける山翠舎(さんすいしゃ)(長野市)は、全国からの受注に対応するため、フランチャイズ(FC)展開に乗り出す。古木の活用には熟練の加工技術や設計・施工のノウハウが必要。こうした技術・ノウハウをFC加盟した工務店に提供し、古木販売の代理店機能も担わせる。6月にFC展開を始め、初年度に30店の加盟を目指す。

 同社は、県内や新潟県の雪深い地域で古民家を支えてきた柱や梁が、太く独特の風合いがあることに着目。2006年に古木の買い取り販売、09年に古木を使った店舗設計を始めた。調達から加工、店舗設計まで一貫して受注できる体制を構築し、首都圏や県内の飲食店、土産物店など、これまでに手掛けた物件は400件以上に上る。

 古い物の価値を見直す時代の流れも追い風になり、インターネット経由を中心に受注が拡大。全国から受注や問い合わせが寄せられるようになった。一方、事業展開の足場がない県外では、施工への協力が得られる適当な工務店が見つからない場合もあり、打開策を検討。県外の工務店で1年半前、試行的にFCの仕組みを導入し、受注拡大の手応えを得られた。

 FC加盟した工務店は毎月1回、山翠舎が開く勉強会に参加し、受注の方法や古木の扱い方を学ぶ。山翠舎のブランドで情報発信して受注を開拓するほか、同社から顧客の紹介も受けられる。大町市と長野市の倉庫で保管している4千本以上の古木の在庫も活用可能。同社は古木のサイズや採取地、来歴を写真と共にデータベース化しており、FC加盟店も活用できる。

 古木は堅くて重い上に、曲がったものが多く、加工や設計が難しい。山翠舎が切断加工や設計を支援し、加盟店の現場の負担を減らす。大町市内の工場に加盟店の職人を受け入れ、人材育成を支援する事業も計画している。

 山翠舎の18年9月期の売上高は約6億円。3年後にFC加盟店100店を目指す。山上浩明社長は「新設住宅着工戸数の減少などで住宅関連市場は縮小が見込まれるが、古木を使った店舗のリノベーションなどの需要は今後も拡大していく」とみている。

(4月23日)

長野県のニュース(4月23日)