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顧客の工作機械 生産性改善助言 シチズンマシナリー

工作機械の稼働データを集める無線通信キット工作機械の稼働データを集める無線通信キット
 工作機械製造のシチズンマシナリー(北佐久郡御代田町)は、顧客の工場に無線通信キットを置いて工作機械の稼働データを集め、生産性の改善策を助言する定額制のサービスを8月に始める。ネットワークインフラが不要なため、中小製造業も導入しやすい。多様な機器をネットワークでつなぐIoT(モノのインターネット)技術で、自社製品を購入した顧客の満足度を高め、工作機械の販売拡大につなげる。

 キットは、稼働データの蓄積装置と通信機器で構成し、蓄積装置と工作機械をLANケーブルでつないで使う。シチズンマシナリーは30日分の稼働データを無線で収集、分析して改善策を提案する。複数の工作機械の稼働状況を大まかに把握して全体の傾向をつかむ「ベーシックプラン」と、1台の稼働状況を細かく調べる「アドバンスプラン」の2種類を用意した。

 ベーシックプランは、各機械の稼働率や、稼働を停止した時間と原因を把握。作業の流れに問題がないかを分析する。材料の供給切れや切削油の不足といった頻度の多い異常停止のパターンを示し、改善を促す。価格は30日分の分析で、工作機械5台ごとに税別30万円。

 アドバンスプランは、機械1台について1日ごとの稼働率や停止時間、加工プログラムや工具の変更といった「段取り替え」にかかった時間などを細かく分析し、より踏み込んだ対策を提案する。30日分の分析価格は1台につき同20万円。

 シチズンマシナリーは、2016年から工作機械の稼働データを管理できるソフトウエアを販売。導入には通信機器やサーバーなどネットワークインフラが必要で、構築に数百万円かかる。稼働データの収集に関心はあっても多額の投資に踏み切れない中小企業が目立つという。柳平茂夫執行役員は「投資に見合う効果があるか分からない企業が多いと思うので、まず試せる仕組みを用意する」と話す。

 同社の18年3月期の売上高は640億円余。自動車や医療機器などの部品メーカー向けに工作機械の販売が伸びており、19年3月期は750億円を見込む。柳平執行役員は「機械の機能だけでなく、購入後のサービスでも他社との違いを打ち出し、販売をさらに伸ばしたい」としている。

(4月25日)

長野県のニュース(4月25日)