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姨捨の棚田「農」でつながろう 遊休農地活用 地元農家の試み

姨捨の棚田の遊休農地で、ナスやトマトなどの苗を植える参加者たち姨捨の棚田の遊休農地で、ナスやトマトなどの苗を植える参加者たち
 千曲市の姨捨の棚田でコメ作りを手掛ける農家、森理彰(まさあき)さん(52)が、一帯の遊休農地で、都市住民らとコメや野菜を育てる農業体験の試みを始めた。農家の高齢化で増加した遊休農地を活用し、都市圏などとの結び付きを強める狙い。森さんは、農作業で汗を流しながら、一帯の景観の良さや食の大切さを見直してほしい―と願っている。

 12日に初回の農業体験があり、県内外の親子連れなど約20人が参加した。森さんは、栽培する作物の希望を参加者に聞きながら、ナス、トマト、キュウリなどの苗の植え方を指導。子どもたちは「イチゴも育てたい」とはしゃぎながら、うねに沿って丁寧に苗を植えていった。

 市出身の森さんは、約10年前に会社員を辞め、親が所有する田畑を引き継いだ。当初はわずかな面積だったが、この10年で昔なじみの農家などから「田畑を頼む」と言われ引き受けることが増え、現在は農業を始めた時の約10倍の2・3ヘクタールを管理している。

 先人が苦労して開墾した田畑を守りたい―と、農業体験を通じて交流人口増を図ることを発案。自ら管理する田畑のうち、約37アールを農業体験の場とし、無農薬で育てる。森さんは「都市圏の人たちが農業を体験し、通ってもらうことで、姨捨に愛着を持ってほしい」と話す。

 農業体験は、10月6日まで月1回の計6回を予定。森さんらが用意した昼食を全員で食べながら、午前9時から午後3時まで作業する。収穫したコメは参加1グループ(最大4人)ごとに約30キロを贈る。来年以降も継続して行う考えで、「無農薬でできた野菜のおいしさなどを知ってもらいたい。交流を大事にして棚田を応援する輪を広げたい」と話している。

 参加費は1グループ2万5千円で、あと5、6組が参加できそうだという。問い合わせは森さん(電話080・1086・1454)へ。

(5月14日)

長野県のニュース(5月14日)