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宮田の養豚場 再開へ 豚コレラ 検査で陰性

 愛知県豊田市の農場から入荷した豚などで豚コレラ感染が2月6日に確認され、計2444頭を殺処分した上伊那郡宮田村の養豚場が、経営再開に向けて動きだす。発生前の豚のふん尿から作り、敷地内に残っていた堆肥に豚コレラウイルスが残っていないか検査を続けてきたが、国が「封じ込め期間」とする発生後90日を過ぎても陰性反応だった。農林水産省に連絡し、20日、村内で開いた県などとの非公開の会議に報告した。

 県や村によると6月には試験的に豚を受け入れ始め、8月中旬の出荷を目指す。

 養豚場では豚コレラ発生後、関係者以外の立ち入りを禁止して豚を殺処分。松本市の食肉処理場で殺処分した豚を含む計2482頭を敷地内に埋め、石灰をまいた。同村と駒ケ根市に消毒ポイントを28日間設け、畜産関係車両延べ約380台を消毒した。

 並行して処分しきれず敷地に残った堆肥を堆肥舎内で、ブルーシートで覆って発酵させ消毒。豚舎計8棟も週1回消毒してきた。発生から90日余たった今月10日、県伊那家畜保健衛生所(伊那市)がこの堆肥のサンプルを数カ所で採取し、県松本家畜保健衛生所(松本市)で13日に遺伝子検査。陰性反応を確認した。

 村は2017年4月から、この養豚場が出荷する豚を「しゃぶしゃぶセット」としてふるさと納税の返礼品にし、好評だった。豚コレラ発生でいったん対象外としたが今後、再登録を検討する。

 村には養豚場再開を応援する手紙や電話が県内外から寄せられていた。小田切康彦村長は「(再開に向けて動きだし)ほっとしたし、うれしい」。ただ、豊田市の農場での豚コレラ発生原因は今も分かっていない。「慎重に検査をした上で出荷する必要がある。安全でおいしい豚肉を養豚場と連携してPRし、村の活性化に努めたい」と話した。

 農林水産省によると豚コレラ発生で殺処分を強いられた養豚場のうち、県外では経営再開に動きだした例が複数ある。

(5月21日)

長野県のニュース(5月21日)