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市町村への産廃プラ焼却要請 県内自治体難色相次ぐ

松本市など4市村の可燃ごみを焼却している松本クリーンセンター。家庭ごみの処理を担う県内自治体の多くは産廃プラごみの受け入れに慎重姿勢だ=21日、松本市松本市など4市村の可燃ごみを焼却している松本クリーンセンター。家庭ごみの処理を担う県内自治体の多くは産廃プラごみの受け入れに慎重姿勢だ=21日、松本市
 環境省が産業廃棄物として排出されたプラスチックごみの焼却を全国の市町村に要請したのに対し、県内では21日、「処理の余力がない」「住民への説明や合意が必要」などとして受け入れに難色や慎重姿勢を示す自治体が相次いだ。同省は中国のプラごみ輸入禁止などで国内処理が追いつかないため自治体の協力を得たい考えだが、県環境部は同日、現時点で市町村側に受け入れを促す考えはないとした。

 同省は20日付通知で各都道府県を通じて市町村に要請。

 信濃毎日新聞の21日の取材に「余力がない」としたのは、長野広域連合(事務局・長野市)、南信州広域連合(同・飯田市)、上伊那広域連合(同・伊那市)、岳北広域行政組合(同・飯山市)、木曽広域連合(同・木曽郡木曽町)。いずれも複数の市町村で組織し、家庭などから出る一般ごみの処理を担っている。

 木曽郡6町村の一般ごみを処理する木曽広域連合は人口やごみの減少を踏まえ、2018年度に従来の6割の規模に処理施設を更新したばかり。「受け入れの是非を検討する」としつつも、「施設稼働率は95%と高い。今以上のごみを受け入れる余力はない」と説明した。

 上田市は「産廃プラごみを受け入れて焼却処理することになれば、収集や焼却の前提が崩れる」と困惑。現時点で検討の考えはないとした。

 住民などへの手続きが必要となるため早急な対応は厳しいとの声も目立った。

 松本市、塩尻市、東筑摩郡山形村、朝日村のごみ処理を担う松塩地区広域施設組合は2市2村での話し合いや住民への説明、焼却で発生する排ガスの検証などが必要―と指摘。松本市の担当者は「前例のないケース。要請を精査した上で組合と連携し、検討したい」とした。

 小諸市は「かさの大きな産廃を処理できるか分からない。処理料金の設定も考えないといけない」。岡谷市、諏訪市、諏訪郡下諏訪町の一般ごみを処理する湖周行政事務組合や大町市、岳北広域行政組合なども手続き面での課題を挙げた。

 長野広域連合の加藤久雄連合長(長野市長)は取材に、受け入れは地元住民に説明して理解を得ることも必要だとし「簡単に対応できるものではないと考えている」と述べた。

 県環境部の担当者は「しばらくは各市町村の対応を見守る」としている。

(5月22日)

長野県のニュース(5月22日)