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兄への手紙、上田に続々 届いた手紙は演じた俳優へ 映画「兄消える」巡り企画

「兄への手紙」の企画に県内外から届いた返信の多さを喜ぶ山岸さん「兄への手紙」の企画に県内外から届いた返信の多さを喜ぶ山岸さん
 上田市でロケ撮影した映画「兄消える」(西川信広監督)のロケ地マップの観賞者向け企画に、反応が寄せられている。40年ぶりに再会した放蕩(ほうとう)の兄にきまじめな弟が手紙を返す―との趣向で、映画を見た人がはがきに思いをしたためている。上田市での公開から間もなく1カ月となる13日までに、マップを作った信州上田フィルムコミッション(上田市)に県内外から73通が届いた。

 「兄さんを恨んでいたけど、自由な生き方がうらやましかった」「人生を豊かに過ごす大切さを教えてくれた」―。「兄さんへ」で始まる便せん風のはがきには、観賞者らが弟の立場で巡らせた思いが、人柄のにじむ字体でつづられている。

 映画は昭和の懐かしさを残す繁華街・袋町(ふくろまち)や千曲川を舞台にベテラン俳優2人が40年ぶりに再会する兄弟を演じる。柳沢慎一さん(86)が自由きままな兄・金之助、高橋長英さん(76)が町工場を守る弟・鉄男で、上田市出身の女優土屋貴子さんも謎めいた女性役で存在感を放つ。

 映画のクライマックスで、金之助から鉄男に手紙が届く。これを受け、ロケ地を紹介するマップに「兄・金之助に手紙を返そう」とはがきを添付。全国の上映館などに置いている。

 発案した同コミッションの山岸咲恵さん(35)は「手に取ってもらえるマップになるよう知恵を絞った。期待以上に反応があってうれしい」と喜ぶ。対照的な兄弟の人生に自らを投影し、「上田に行ってみたくなった」とはがきに書き切れない思いを便せんに書く人もいる。届いた手紙は柳沢さんに届ける。

 TOHOシネマズ上田では月内は上映が続く予定だ。

(6月14日)

長野県のニュース(6月14日)