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14年の県北部震度6弱地震 白馬 液状化で地盤移動か 信大調査 被害集中の地区

2014年11月の地震で家屋の倒壊など大きな被害があった白馬村神城堀之内地区=17日2014年11月の地震で家屋の倒壊など大きな被害があった白馬村神城堀之内地区=17日
 2014年11月に県北部で最大震度6弱を観測した地震で、被害が大きかった北安曇郡白馬村神城堀之内地区で地盤の液状化が発生していたとみられることが17日、信州大震動調査グループの研究で分かった。比較的浅い地盤が、液状化のため水平方向に移動した可能性がある。同地区では全壊33棟などと家屋被害が集中しており、液状化が被害を拡大させたとみられる。耐震性能の低い家屋は液状化の影響を受けやすく、同グループは研究結果が対策の検討につながればいいとしている。

 同グループは16、17年度、地区内5カ所でボーリング調査(深さ4〜40メートル)し、採取した16サンプルを対象に液状化が起こる可能性の判定を実施。土の締まり具合や密度などを基に液状化に対する抵抗率を計算すると、地下約4メートルまでの浅い部分の9サンプルは液状化するとの結果が出た。土が締まっているより深い部分などの7サンプルは液状化しないとの結果だった。

 一帯は北側に山を背負い、南へと下る傾斜地。液状化が発生した場合の斜面の安定性を解析すると、深さ3〜4メートルほどの浅い部分では、地盤が水平方向に動く可能性があることが分かった。実際に地震直後、コンクリート擁壁が地盤ごと南側に1・4メートルほど移動したことも確認。液状化で地盤が低い方へと動いたとみられる。

 液状化は粒のそろった砂が緩く堆積した地盤で、地下水位が高い場合に発生しやすい。堀之内地区では砂などの層が地下約5メートルまでの間に堆積しており、地下水位も高いという。今回の研究結果は、こうした地質や地形、地下水位といった条件により、中山間地域でも液状化が起こり得ることを示している。

 地震は14年11月22日午後10時8分ごろ、県北部を震源に発生。長野市や上水内郡小川村、北安曇郡小谷村で震度6弱、同郡白馬村などで震度5強を観測した。県のまとめによると、けが人は重傷8人、軽傷38人。住宅の被害は全壊81棟、半壊175棟。

 堀之内地区では1847(弘化4)年の善光寺地震などでも家屋被害が発生した記録がある。同グループは地質状況を明らかにしようと研究を進めており、今回の結果について代表の小坂共栄・信大名誉教授(地質学)は「次に大きな揺れが起きたときに液状化にどう備えるか、考えるきっかけになればいい」としている。30日に同地区で開く住民向け説明会で報告する。

(6月18日)

長野県のニュース(6月18日)