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新潟で震度6強 今後も警戒が欠かせない

 新潟と山形の県境一帯を中心に大きな地震が発生した。村上市で最大震度6強を、鶴岡市では震度6弱を観測している。

 震源は陸地に近い山形県沖だ。活断層の密集域で、その一つが動いたとの見方がある。気象庁は今後1週間ほどは同程度の地震が起きる恐れがあるとしている。引き続き注意が要る。

 多くの住宅の屋根が壊れた。地盤の液状化も確認された。転倒してけがを負った人もいた。

 活断層が大きく動くと地下の圧力が変化し、近くにある別の断層の地震を誘発する場合がある。2016年の熊本地震では、震度7の地震が発生して約28時間後に再び震度7が起きた。推移を慎重に見極めねばならない。

 地震後、現地は雨になった。強い揺れで地盤が緩んだところに雨が降ると土砂災害の危険性が高まる。一層の警戒が欠かせない。

 800人以上が一時、避難所に身を寄せた。住民は今後、余震や土砂災害の不安を抱えながら片付けなどに当たる。災害関連の情報が確実に伝わるようにしたい。

 日本海沿岸には津波注意報が出た。新潟県の粟島では、行政が避難を呼び掛ける前に島民約340人のうち130人ほどが自主的に高台に避難した。日ごろの訓練が生きた。海岸沿いを走るJR羽越線でも、停車した列車から乗客と乗務員が高台に避難している。

 過去の日本海の地震には、津波によって多くの犠牲者が出た事例がある。1983年の日本海中部地震では、秋田県で79人が亡くなった。遠足中の小学生もいた。93年の北海道南西沖地震では奥尻島に津波が押し寄せ、198人の死者・行方不明者が出た。

 新潟県などの日本海は、釣りや海水浴で信州にとっても身近な場所だ。震源が陸に近いと、津波は短い時間で到達する。訪れる人には避難の心構えが求められる。

 今回の震源は、過去に大地震が相次いだ「日本海東縁部」に位置している。二つのプレートが接する境界とも考えられており、東西から圧縮する力を受けて地下にひずみがたまりやすい「集中帯」と呼ばれる領域の一部である。

 集中帯は新潟県内から陸地に入って南下し、長野県の北部も含まれる。2011年には栄村を中心とする県北部地震が発生した。

 日本列島は、地震の活動期に入っているとの見方もある。過去10年に発生した震度6弱以上の地震は今回で27回目となった。一人一人が、日ごろの備えを改めて確認しておきたい。

(6月20日)

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