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軽井沢のバス事故 長野地裁訴訟 被告側、棄却求める方針 21日初弁論

 北佐久郡軽井沢町で2016年1月、大学生ら15人が死亡したスキーバス転落事故で、亡くなった大学生の遺族らがバスを運行した「イーエスピー」(東京都羽村市)と高橋美作社長らを相手に損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が21日、長野地裁で開かれる。原告側は死亡した運転手の過失や、高橋社長ら会社側の管理責任を問う構え。関係者によると会社側は請求棄却を求める答弁書を出す方針だ。別の遺族が起こした他地裁での訴訟では賠償責任を認めつつ賠償額を争う姿勢を示しており、長野地裁でも同様の展開になる公算が大きい。

 原告は遺族でつくる「1・15サクラソウの会」代表で、次男の寛(かん)さん=当時(19)を亡くした田原義則さん(53)=大阪府吹田市=ら14人で、原告の数は提訴が判明した5地裁の訴訟では最大規模になる。被告は他に、事故当時に運行管理者だった同社の元社員と事故で死亡した運転手の相続人。

 代理人弁護士によると事故などを巡る民事訴訟は、刑事裁判で不法行為などが認められた場合に起こすのが一般的。同社幹部らの刑事処分が決まらないまま訴訟が先行する今回の展開は異例という。原告側は同社のずさんな運行管理などを指摘した国土交通省委託の事業用自動車事故調査委員会報告書(17年7月)などを基に、高橋社長と元社員のバス運行管理監督者としての責任を追及する。請求額は明らかにしていない。

 事故を巡っては、遺族が同社などに損害賠償を求めた訴訟が少なくとも他に千葉地裁、東京地裁、さいたま地裁、横浜地裁川崎支部で各1件。このうち和解した東京地裁の訴訟と、係争中のさいたま地裁、20日に第1回口頭弁論がある横浜地裁川崎支部の訴訟で会社側は賠償責任を認めつつ、賠償範囲や額について「裁判所の判断を仰ぐ」としている。長野地裁でも同様の姿勢で臨むとの見方がある。

 事故を巡って県警は17年6月、業務上過失致死傷の疑いで高橋社長と運行管理者だった元社員を、自動車運転処罰法違反(過失致死傷)容疑で死亡した運転手をそれぞれ書類送検。長野地検が捜査を続けている。

(6月20日)

長野県のニュース(6月20日)