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健康への意識 社会にもっと 伊那に本部「日本禁煙友愛会」解散に思い新た

禁煙憲章の碑を見つめる清水さん(左)と林さん禁煙憲章の碑を見つめる清水さん(左)と林さん
 禁煙の呼び掛けや社会貢献に64年にわたって取り組んできた日本禁煙友愛会(本部・伊那市)が9日、伊那市で常務理事会を開き、会員の減少と高齢化を受けて、来年3月末に解散することを正式に決めた。ベテラン会員たちはこれまでの活動に思いをはせ、健康づくりの意識が社会にさらに広がることを願った。

 「ある程度の役割は果たせたかな」。常務理事で20年以上活動してきた中島重治さん(87)=上伊那郡南箕輪村=は、1日に改正健康増進法が一部施行され、受動喫煙防止の流れが広まる動きに手応えがある。20歳から30年余り1日1箱吸っていたが、体調を崩して入院。以来、会員になって自身の経験を基に禁煙を訴えてきた。ボランティアで道路清掃をすると、まだたばこの吸い殻をよく目にする。「今後も禁煙を呼び掛けていきたい」と話した。

 たばこをやめて浮いた金を社会福祉に―と、同会は1955(昭和30)年に有志10人で生まれた。副会長の林宗吉さん(70)=飯田市龍江=は、70年に飯田市で龍峡支部を立ち上げた父の宗重さんと親子2代で活動してきた。やはり、身の回りから喫煙者が目に見えて減ってきたことに、「活動には一定の成果があった」と語る。ただ、長い歴史に幕を下ろすことには「先輩方に申し訳ない」と複雑な思いもこぼれた。

 〈禁煙で次代を担う若人と手を取り合って進みます〉

 伊那市内にある同会の禁煙憲章を刻んだ石碑には、そんな言葉がある。この日、石碑を仰いだ清水篤志会長(75)=南箕輪村=は「会員の地道な努力が今の社会につながっている。解散しても、私たちの思いは続いていきます」と話していた。

(7月10日)

長野県のニュース(7月10日)