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イノシシ 豚コレラ感染4例に拡大 県、週内にもワクチン散布

 県は15日、下伊那郡根羽村で12日に捕獲した野生イノシシ1頭と、13、14日にともに木曽郡木曽町で死んだ状態で見つかった野生イノシシ1頭ずつの計3頭について、遺伝子検査の結果、豚コレラの感染を確認したと発表した。県内での野生イノシシの感染は、同町で13日に初めて確認されたのに続き、計4例に拡大した。これらを受けて県は16日、今週中にも木曽地域で経口ワクチン散布を県独自に始める考えを明らかにした。

 今回の感染確定を受け、より厳重な豚コレラ検査が必要な「調査対象区域」(発見地点から半径10キロ圏内)にかかる市町村は、根羽村に隣接する下伊那郡売木村、平谷村の一部に広がった。県園芸畜産課によると、いずれの対象区域内にも養豚場はない。

 3頭について県や地元町村は、捕獲場所や発見地点に消石灰をまいて消毒した。県は県内で豚やイノシシを飼育する全117施設を対象に改めて聞き取り調査を行い、16日正午時点で異常などの報告は寄せられていないという。

 木曽地域での経口ワクチンの散布は、対象地域などの具体的な計画を詰めている。県農政部によると、国の指針に基づく散布では県や地元猟友会、市町村関係者らで設ける協議会が事業主体となる。だが県内での感染確認が続いているため、県が国からワクチンを取り寄せ、緊急的に散布すると決めた。下伊那地域でも県独自の散布を検討する。

 県や根羽村によると、同村で感染が確定したのは雌の成獣。12日に村西部の新井地区の山中で、有害鳥獣駆除用のわなに掛かった。県境に近い愛知県豊田市川手町で3日に感染が確認されたイノシシの捕獲地点から東側に約7〜8キロと半径10キロ圏内に当たる。

 木曽町で感染が確定した2頭も、ともに雌の成獣。県内での感染1例目となったイノシシが見つかった同町新開杭の原から、南西に約6キロ離れた同町三岳で13日に、北東に約3キロ離れた同町木曽福島で14日に、それぞれ死んだ1頭が見つかった。

 3頭とも、県松本家畜保健衛生所(松本市)の15日の遺伝子検査で陽性を確認した。感染1例目は、国の検査機関に検体を送って確定検査を依頼したが、2例目以降は県の検査で感染を確定する。

 県園芸畜産課は、見つかった詳しい場所や発見の経緯について「自治体の要請に基づき公表を控える」としている。感染経路について、根羽村のイノシシは「感染が既に確認されている隣接の岐阜県や愛知県から広がってきた可能性がある」としつつ、木曽町を含め「詳しい経路は分かっていない」としている。

(7月16日)

長野県のニュース(7月16日)