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松本の自衛官刺傷から半年 捜査は難航 住民の不安消えず

自衛官刺傷事件があった現場=松本市野溝木工自衛官刺傷事件があった現場=松本市野溝木工
 松本市の陸上自衛隊松本駐屯地所属の30代男性自衛官が出勤途中に刺された事件は、23日で発生から半年。松本署は傷害事件として調べているが、犯人の目撃者は自衛官以外になく、近くの防犯カメラや通り掛かった車のドライブレコーダーにも手掛かりはない。小中学校の通学路でもあり、住民は不安を拭えない。

 1月23日午前7時ごろ、同市野溝木工の路上を歩いていた自衛官が男とぶつかった。自衛官は同駐屯地に到着後、腹部からの出血に気付き、同僚が午前8時すぎに119番通報した。着ていた迷彩服には刺された穴が開き、腹の傷は深さ約4センチ、長さ約3センチ。カッターナイフのような簡易的な刃物ではない可能性がある。同署は「瞬間的に大きな力が加わった時は痛みに気付かない場合もある」。現場に血痕は残っていなかった。

 自衛官は入院、自宅療養を経て職場復帰。現在は一時的に、武山駐屯地(神奈川県横須賀市)に勤務している。勤務態度に問題はなくトラブルもなかったといい、松本駐屯地広報室は「個人を狙ったのかどうかは分からない」。登退庁時には周囲に気を付けるよう他の隊員に呼び掛けている。敷地を一般公開する4月の駐屯地祭では来場者の手荷物検査も検討したが、事件も考慮して同署が警戒警備の署員を増やしたため見送った。

 住民の不安は消えない。近くの開明小学校の松本久憲校長は事件以降、戸締まりを徹底しており「犯人が近所にいたらと思うと心配」。近くの女性(70)は「付近でこんな事件はないので、びっくりした」と振り返る。毎朝児童の登校を見守る80代無職男性は「事件はどうなったのかなと思うことがある」と話した。

(7月20日)

長野県のニュース(7月20日)