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飯山「夏の夢かなった」 伊那弥生ケ丘「長い夏」に拍手

甲子園初出場を決め、飯山の応援スタンドは歓喜に沸いた甲子園初出場を決め、飯山の応援スタンドは歓喜に沸いた
 30年ぶりの公立校対決となった21日の第101回全国高校野球選手権長野大会決勝(松本市野球場)。延長十回、飯山高校(飯山市)が5―4のサヨナラ勝ちで初の甲子園出場を決めると、スタンドを埋めた応援団は抱き合い、涙を流して喜びを爆発させた。一方、共に熱戦を見せた伊那弥生ケ丘高校(伊那市)にも温かな拍手が送られた。

 試合は終盤、六回に3点差を追い付いた伊那弥生ケ丘ペース。飯山の中軸を担った3年の小山京介選手(17)の父、巧さん(53)は「生きた心地がしなかった」。一つの安打、一つのアウトのたびに双方のスタンドは熱を帯びた。

 同点で迎えた延長十回。2死一、三塁で打席に立った飯山の常田唯斗選手(17)の父、憲一さん(45)は「とにかく後ろにつないでくれ」と祈るような気持ちで見つめていた。そしてサヨナラ打。「おめでとう」「万歳」の声に包まれて、統合前の飯山北高校で主将を務めた憲一さんは、母校を甲子園に導く一打を放った息子に「よくやった」と目頭を押さえた。

 2016年秋の県大会で4強入りした時のエースで信州大1年の飛沢悠陽さん(20)も「自分のことのようにうれしい」と涙。現3年生が1年生だった時に共に汗を流した。「すごく頼もしく見える。甲子園でも楽しく、悔いのないようプレーしてほしい」と後輩たちに言葉を贈った。

 地元の飯山市も歓喜に沸いた。優勝を決めた直後、JR飯山駅の電光掲示板には「決めたぞ甲子園!おめでとう飯山高校!」のメッセージ。市内の民宿で友人らとテレビ観戦した建設業の高柳克章さん(39)は小中学校で野球をやっていただけに、「甲子園なんて夢のまた夢だった。彼らは本当にみんなの夢をかなえてくれた」と感激した。

 一方、粘りを見せた伊那弥生ケ丘側のスタンドからも、涙と共に感動の拍手が湧き上がった。主将の向山大介選手(18)の母香織さん(52)は「長い夏にしてくれて感謝しかない」。この日先発した藤本優太郎選手(17)の母淳子さん(45)も「最後まで力を尽くしてくれた。いい夢を見させてもらった」と選手たちをねぎらった。

(7月22日)

長野県のニュース(7月22日)