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彩り野菜に力 販売先急拡大 安曇野と松本の農家団体 少量多品種で

黒キャベツとも呼ばれるカーボロネロの生育状況を見る「信州ゆめクジラ農園」代表の三吉さん黒キャベツとも呼ばれるカーボロネロの生育状況を見る「信州ゆめクジラ農園」代表の三吉さん 信州ゆめクジラ農園が栽培している(左から)紫のインゲン、白いキュウリ、花付きのズッキーニ、スイカ模様のキュウリ、ホオズキ信州ゆめクジラ農園が栽培している(左から)紫のインゲン、白いキュウリ、花付きのズッキーニ、スイカ模様のキュウリ、ホオズキ
 安曇野市と松本市の農家13人でつくる団体「信州ゆめクジラ農園」が、西洋野菜を中心とする「彩り野菜」の少量多品種栽培で販路を広げている。「思い出に残るひと皿」の提供を目指す小規模レストランに狙いを定め、発足1年半余で販売先は11都府県の40店余に拡大。生産が追い付かないほどの売れ行きという。事業規模の拡大に向けてメンバーを増やし、法人化することも視野に入れている。

 団体は代表の三吉雅子さん(46)=安曇野市=と、元レストラン経営で野菜ソムリエの古田俊(すぐる)さん(43)=松本市=の呼び掛けで2018年1月に発足。黒いキャベツ、花ごと食べられるズッキーニ、スイカのような見た目の小さなキュウリといった「見た目にインパクトのある野菜」(古田さん)を栽培し、顧客に驚きを届けたい全国のレストランのニーズを捉えた。

 西洋野菜を中心に約130種類の野菜をレストランやホテルに直販する販売手法を確立。取引先には週1回、旬の野菜を少量ずつ計10〜15キロほど詰め合わせた定期便を発送する。多い時で約40種類を詰め合わせ、中身は店の特色に合わせて少しずつ変えている。定期便の1回の詰め合わせ価格は税別7800円。

 現在の取引先は、東京、京都、大阪など11都府県40店舗余に拡大した。さらに引き合いがあるが、生産が追い付かないという。13人のメンバーの多くは70、80代の高齢者。国内流通量の少ない野菜は少量でも高単価で売れるため、ベテラン農家が農業を続けるモチベーションにもつながっているという。

 珍しい野菜の栽培方法は三吉さんらがメンバーに指導。少量生産のため出荷作業などの負担が軽く、体力の問題から生産を縮小していた高齢の農家の収入確保や農地の維持にも役立っている。三吉さんは「高齢の生産者、レストラン、消費者の全てに満足してもらえる組織をつくり、地域の活性化にもつなげたい」としている。

(7月30日)

長野県のニュース(7月30日)