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水蒸気噴火の可能性高い 浅間山小規模噴火で気象庁 

 浅間山(長野・群馬県境、2568メートル)で7日夜に発生した小規模噴火について、気象庁は9日、マグマの熱で地下水が水蒸気になって膨張する「水蒸気噴火」の可能性が高いとの見方を示した。群馬県の嬬恋村と長野原町で採取した火山灰を産業技術総合研究所(産総研)と防災科学技術研究所が調べ、マグマ由来の粒子が確認されなかった。

 8日に火口から4キロ余離れた観光施設で採取した火山灰などを調べた。産総研の活断層・火山研究部門の分析結果によると、火山灰の岩片は直径2ミリを超えるものはなく微細で「新たなマグマに由来する物質は見られなかった」という。同部門の及川輝樹・主任研究員は「今回噴出した火山灰は、火口周辺にあった古くからの堆積物が破壊され放出されたもので、水蒸気噴火の可能性が高い」とした。

 専門家は今回、水蒸気噴火の他、マグマと地下水が接触して起きる「マグマ水蒸気噴火」などの可能性を指摘。気象庁は直接マグマが関わる噴火の場合、活動が長期化するとの見解を示していた。火山灰はさらに精査する予定だが、同庁火山課は水蒸気噴火で「ほぼ確定的」としている。

 同庁は噴火警戒レベル3(入山規制)を継続。新たなマグマ上昇を示す地殻変動は観測されていない。火山課は「今回の結果は噴火後の火山活動を予測し得るものではない。火山ガス(二酸化硫黄)の放出量など観測データを引き続き見極めないといけない」とした。

 同庁によると8日の火山性地震(速報値)は42回。このうち急増するとマグマの上昇が懸念される比較的高周波の地震は21回観測した。地下の熱水やマグマが動いて生じる火山性微動は1回だった。

 9日は午後8時時点で、火山性地震が18回。比較的高周波の地震と火山性微動はゼロだった。白色の噴煙が火口縁上約400メートル以下を推移、火山ガスの放出量は1日当たり100トンでやや少なかった。

 小諸市は12日まで、立ち入りを禁止した「一の鳥居」、車坂峠の登山口に職員を2人ずつ配置する。

(8月10日)

長野県のニュース(8月10日)