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長野市街地の大型商業施設 「アゲイン」都内企業が取得

東京建物が取得したショッピングプラザ「again(アゲイン)」のビル=8日、長野市北石堂町東京建物が取得したショッピングプラザ「again(アゲイン)」のビル=8日、長野市北石堂町
 長野市中心市街地の大型商業施設「again(アゲイン)」の土地と建物を、不動産大手の東京建物(東京)が取得したことが8日、分かった。JR長野駅近くで開業から50年近くたつ商業ビルで、にぎわいの拠点としての役割を期待されてきたが、近年は業績が低迷。ビル・商業施設の開発を数多く手掛ける不動産大手の取得により、今後、てこ入れや再開発が行われる可能性がある。

 アゲインの建物は複数のオーナーが共同所有してきたが、9月30日付で東京建物に所有権が移った。同社広報担当者は取材に対し「現時点でコメントできない」、アゲイン側は「取材に対応できない」としているが、関係者によると当面は現状の商業施設として営業を続けるとみられる。

 ビルは1970(昭和45)年、長野駅と善光寺を結ぶ中央通り沿いの同市北石堂町に完成した。地上8階、地下1階建てで延べ床面積1万5千平方メートル。開業当初から「長崎屋長野店」が核テナントとして営業したが、98年1月に同店は郊外に移転。新たなテナントを募り、改装して同年10月に若者向けのファッションビル「アゲイン」として再スタートを切った。

 アゲインは近年、10〜20代の女性向け衣料、雑貨を中心に小規模のテナントが20〜30店舗営業してきた。ただ、郊外を含む大型店や衣料品の量販店に加え、ネット通販の台頭などで競争環境は激化。テナントの撤退が続き、空きスペースが増えていた。

 東京建物は東証1部上場企業で、オフィスビル事業や商業施設・ホテルの開発といった「ビル事業」、分譲・賃貸マンションの「住宅事業」が主力。首都圏を中心に数多くの再開発プロジェクトを手掛ける。売上高に当たる営業収益は2018年12月期で2733億円余。

 長野市の中心市街地では9月、1978年に開業した長野市権堂町の大型店「イトーヨーカドー長野店」が来年6月で閉店する方針が判明。アゲインの入る建物はともに市街地を代表する商業施設として歩んできたが、同時期に転機を迎えることになった。

 商業施設が苦戦を強いられる一方、同市街地では民間のマンション建設が活発化。アゲインに近い南石堂町では地上14階建ての店舗兼マンション(2021年完成予定)が建設中で、街の姿が変わりつつある。

 イトーヨーカドー長野店の建物と土地(一部を除く)を所有する長野電鉄(長野市)は、建物を維持し、活用策を探る方針。今後、アゲインの建物がどう活用されていくかも、中心市街地に与える影響は大きい。

(10月9日)

長野県のニュース(10月9日)