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県立こども病院 訪問診療スタート

自宅のベッドで過ごす腰原君を診察する南医師ら=8日、松川村自宅のベッドで過ごす腰原君を診察する南医師ら=8日、松川村
 県立こども病院(安曇野市)が新設した訪問診療センターによる在宅患者への訪問診療が8日、始まった。センター長で感染症科部長を兼務する総合小児科医の南希成さんと看護師3人、事務職員の計5人が、約15キロ離れた北安曇郡松川村の腰原永太君(9)の家を訪れ、診察。これまでは父親が仕事を休んで両親で介助しながら通院しなければならなかったといい、家族は「助かる」と感謝していた。

 同病院で生まれた腰原君は、心臓や肺の病気、発達の遅れなどを伴う先天性疾患「18トリソミー」で、定期的な診察が欠かせない。南さんは呼吸の状態や顔色を診察し、人工呼吸器や胃ろうの部品を交換。専門科の医師に相談が必要な症状の部分を撮影し、薬の処方箋を書いて1時間弱の診察を終えた。

 母親の悦子さん(46)によると、通院は1日がかりになるため、これまでは通っている県安曇養護学校小学部を休む日もあったが、この日は授業後に受診できたという。

 同センターの訪問診療(火曜)、訪問リハビリ(水曜)は当面、人工呼吸器を使う18歳未満が対象。国が訪問診療を認める病院から半径16キロ以内で患者5人から希望があるという。南さんは「移動に時間がかかるので今後慣れていきたい」。療育支援部看護師長の福島華子さんは「ベッドの高さや日当たりなど患者宅を訪れて初めて分かる点もある。医療的な助言につなげたい」と話していた。

(10月9日)

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