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長野市赤沼の「クリーンピア千曲」 下水処理 復旧作業開始

国道18号に近い長野市村山のマンホールで下水をくみ上げるバキューム車=15日正午すぎ国道18号に近い長野市村山のマンホールで下水をくみ上げるバキューム車=15日正午すぎ
 台風19号による千曲川の堤防決壊で浸水し、処理を停止している長野市赤沼の終末処理場「クリーンピア千曲」で15日、周囲の水がほぼ引き、復旧作業が始まった。県は週内に簡易処理による再稼働を目指すと明らかにしたが、水没した設備が順調に復旧するかは不透明。施設を利用する長野市、須坂市、上高井郡小布施町、高山村は、行き場のない汚水が下水道管からあふれるのを防ごうと、住民に節水を呼び掛けている。

 県千曲川流域下水道事務所によると、同処理場は13日早朝から最大2メートル余り浸水し、職員ら計19人が14日午後まで孤立。設備は水をかぶり、水槽内で水の汚れを分解する微生物も流されたとみられる。処理のため汚水をくみ上げる2台のポンプは、地下約20メートルの場所に水没したままだ。

 県生活排水課は「仮のポンプを設置し、18日か19日の再稼働を目指す」とする。ポンプが動けば、最低限、汚水を塩素消毒して千曲川に流す「簡易処理放流」ができると説明する。災害など非常時に認められる暫定措置という。

 ただ、小林功所長は「土砂を含んだ水が順調に排出できるか、不安もある」。仮設ポンプを動かす電源設備の早期確保も見通せないという。

 汚水処理量は1日あたり約5万立方メートル。同課は「太い下水管は直径2メートルあり、ある程度は汚水をためられる」とするが長野市豊野や赤沼などでは15日、逆流した下水がふたの隙間から噴き出しているマンホールが複数確認できた。

 長野市上下水道局は13日から、下水管からバキューム車で汚水を吸い出して同市営の「東部浄化センター」へ運ぶ対策を実施。14日からは下水管をつなぎ替え、汚水の一部を同センターで処理し始めた。クリーンピアの再稼働まで受け入れる考えだ。須坂市や小布施町、高山村もバキューム車で他の処理場に汚水を振り分け始めているが、運べる量が少なかったり、振り分け先の施設に余力が足りなかったりする。

 県などは風呂の水を洗濯やトイレを流すことに再利用するよう呼び掛けている。

(10月16日)

長野県のニュース(10月16日)