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被爆アオギリ「3世」栽培へ 高森

被爆体験者から寄贈を受けたアオギリの種を集める町民ら被爆体験者から寄贈を受けたアオギリの種を集める町民ら
 高森町で4日、広島市への原爆投下で被爆したアオギリの2世に当たる木から、苗木を育てる町民有志のプロジェクトが始動した。町は1989年から町民の使節団を同市の平和記念式典に派遣する「広島平和のバス」事業を実施。アオギリは93年、被爆体験の語り部、沼田鈴子さん=2011年に87歳で死去=らから寄贈された。この日は約20人が町内の丸山公園でアオギリの種を集めた。

 活動は使節団参加者らが9月、沼田さんがモデルの映画「アオギリにたくして」の上映会を町内で開いたことがきっかけ。上映後、町で「被爆3世」の苗木を育て、体験を若い世代に伝えていきたい―と参加者から提案があった。

 丸山公園ではアオギリ3本の枝から、集まった町民が種を採取した。広島市出身で被爆3世の山内智子さん(44)=飯田市=も参加。「被爆体験を忘れないように、長野県でも活動してくれる人がいることがうれしい」と喜んだ。

 活動を提案した一人で、使節団の団長も務めた木下豊さん(87)は「広島を言葉や文章で伝えるだけでなく、自分の手で触れる体験を若い人にしてもらうことが必要」と話した。種は町教育委員会や町民が保管し、来春、発芽させる予定。苗木が育てば、来夏の使節団が広島市に贈ることを検討する。

(11月5日)

長野県のニュース(11月5日)