長野県のニュース

チョウザメを豊丘の特産に プロジェクト年内にも養殖開始

チョウザメの養殖を始める村内の養魚場を確認する池野さんチョウザメの養殖を始める村内の養魚場を確認する池野さん
 豊丘村の有志でつくるプロジェクトが、高級食材キャビアの採卵用や食肉用となる「チョウザメ」の養殖を年内にも始める。村内で日本料理店を営む池野大樹さん(43)が、長和町で飼育されているチョウザメを仕入れて6月から店で提供。白身や軟らかい骨など食材としての価値に魅了された池野さんらが、2027年に予定されるリニア中央新幹線開業を見据え、特産化に向けた養殖プロジェクトを呼び掛けた。

 事務局の村産業建設課によると、チョウザメの養殖は長和町のほか、岐阜県高山市などで先行例がある。一方、用途はキャビアの採卵が主で、食肉用は今後の需要の掘り起こしが課題という。本年度は県の地域発元気づくり支援金を受け、村内の養魚場で稚魚約500匹を飼育するほか、チョウザメ料理のコンテストや消費者向けの試食会を開催しながら販路を探る。

 池野さんによると、チョウザメは主にロシアや北米などの寒冷な淡水に生息し、白身は脂やコラーゲンが豊富。一般に稚魚からキャビアが採れるまでは7年かかるが、食肉用の飼育は3、4年ほどで出荷が可能なため、より短期間で採算も見込めるという。

 プロジェクトリーダーの片桐久典さん(64)は「チョウザメを目的に南信州を訪れてもらえるような特産に育てたい」。調理師部会長に就いた池野さんも「骨や皮、内臓も余すところなく食材となり、中華や洋食でも活用できる。村内での養殖、販売を軌道に乗せて、飯田下伊那地域の産業として根付かせたい」と意気込んでいる。

(11月13日)

長野県のニュース(11月13日)