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「農ボラ」本格始動 周知不足 初日参加少なく

より多くの人にボランティアに参加してほしいと訴える女性(右)を、SNSに投稿するため撮影する男性=18日午後3時33分、長野市穂保より多くの人にボランティアに参加してほしいと訴える女性(右)を、SNSに投稿するため撮影する男性=18日午後3時33分、長野市穂保
 台風19号による千曲川などの氾濫で長野市東北部のリンゴ畑に大量にたまった泥やごみを取り除く「信州農業再生復興ボランティアプロジェクト(農ボラプロジェクト)」が18日、本格的に始まった。足が埋まるような泥が残る農園が目立つ中、参加したのは31人。市災害ボランティアセンターを通じて同日、被災家屋の片付けに集まった約640人の約5%にとどまった。農ボラとボランティアセンターで窓口や役割が異なる分かりにくさ、周知不足などが理由とみられる。

 「長野に来て1カ月余。最も危機感を抱いています」。農ボラの運営に携わる名古屋市の認定NPO法人職員、井川定一さん(40)は頭を抱えた。泥が厚く堆積した状態が長く続くとリンゴなどの根が呼吸できず、木が枯れる恐れがあるからだ。

 農業は営利事業で、長野市社会福祉協議会が設けたボランティアセンターはボランティアの派遣先として被災家屋を優先。ただ、リンゴ栽培などは地域の基幹産業だ。ながの農協や長野県NPOセンター(ともに長野市)などは別に実行委員会をつくった。

 こうした事情は、県内外から被災地支援を考える人に十分伝わっていない。実行委の県NPOセンター事務局長、山室秀俊さん(52)は「情報発信が足りなかった。SNS(会員制交流サイト)も活用し、多くの人に参加してもらえるようにしたい」と話す。

 18日、ボランティアに泥出しを手伝ってもらった長野市穂保のリンゴ農家、堀口美一さん(37)は「(来季に向けた)枝の剪定(せんてい)や泥の付いた木の洗浄などやることは山ほどある。農家を続けるために、雪が多少積もっても働かなくては」とつぶやいた。

 農ボラは毎日午前9時から10時半、同市穂保の農産物直売所「アグリながぬま」で受け付ける。中学生以上が対象。近くに駐車場がある。問い合わせは実行委(電話080・8497・5942、午前9時〜午後6時)へ。

(11月19日)

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