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シナノケンシ、ロボットハンド量産へ

シナノケンシのロボットハンドを取り付けたロボットアーム。さまざまな形状をつかめるシナノケンシのロボットハンドを取り付けたロボットアーム。さまざまな形状をつかめる
 精密モーター製造のシナノケンシ(上田市)は、産業用ロボットアームの先端に接続し、さまざまな形状をつかめるロボットハンドの量産を始める。小型ロボットアーム製造大手のユニバーサルロボット(デンマーク)の製品に適合したロボットハンドを商品化。形や大きさ、硬さの異なる物体に柔軟に対応できる強みを生かし、食品、化粧品、医薬品といった分野で手作業を代替する需要を取り込む。

 ロボット市場への本格参入を目指すシナノケンシは2年前、モーター事業で培った機械・電子制御技術を生かしてロボットハンドの試作機を発表。電動の3本の爪を備え、硬いものから軟らかいものまでつかめる。今回商品化したロボットハンドは、直径11・6センチまでのサイズに対応。軟らかな食品や微細な部品もつかむことができる。

 同社によると、食品、化粧品、医薬品などの分野は対象物の小ささや軟らかさが壁になって自動化が進んでいなかった。今後は爪の本数が異なる製品などを増やし、より多様な用途に対応させる。ロボットハンドは中空構造で、小型カメラを仕込むこともできる。対象物のQRコードを読み取り、処理方法を瞬時に選ぶといった使い方も可能だ。

 ユニバーサルロボットは、製造業やサービス業の現場で人と一緒に作業する「協働ロボット」の市場で約6割のシェアを握る。同社の製品に適合するロボットハンドとして認証を受けたのは、日本企業で初という。世界的な協働ロボットの大手から認証を得たことをPRし、国内外でロボットハンドを売り込む。

 シナノケンシの2019年2月期の連結売上高は451億円。製造業の現場は人手不足が深刻化しており「今後はロボットの導入が困難だった中小規模の製造現場でも、人が担ってきた作業をロボットに代替させる自動化が加速する」と見込む。ロボットハンドは数年以内に年間千台の販売を目指す。27年2月期にロボットハンドを含むロボット関連製品の売上高を20億円にする目標を掲げている。

(11月20日)

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