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佐久鯉かまぼこ 商品化 中華料理店主が開発

佐久市内の介護施設で利用者に佐久鯉のかまぼこを紹介する中沢さん(中央)佐久市内の介護施設で利用者に佐久鯉のかまぼこを紹介する中沢さん(中央)
 佐久市長土呂の中華料理店「佐介」の店主中沢智春さん(39)が、佐久地方の名産「佐久鯉(ごい)」を使ったかまぼこを商品化した。新たな名産品を作り、重い心臓の病気を患って入院した三男(8)の治療費を負担するなどした県や地元に料理で恩返しをしようと、2年かけて開発。「佐久の新たなPRにつながればいい」と期待する。

 かまぼこの開発は2年前、現在小学2年生の三男が心臓の大動脈弁狭窄(きょうさく)症で入院したのを機に始めた。中沢さんは、治療費や手術費の一部を県の助成金などで賄ったことから「料理で地元や県をPRし、地域活性化に貢献したい」と思い立った。かまぼこは、店を切り盛りしながら週1回、三男が入院している県立こども病院(安曇野市)へ通う日々を送る中で着想した。

 「自分はコイが苦手」と中沢さん。開発に当たり、自身が少しでもコイが食べやすくなるよう工夫した。かまぼこは材料の約1割にコイのすり身を使用。水でよく洗ってぬめりを取った切り身を細かく砕き、丹念に裏ごしして、臭みや小骨を取り除いた。コイ料理を提供する店などでコイのさばき方や調理方法を学んだほか、県外の食品加工工場へ足を運び、かまぼこの製造方法を研究した。

 店では、コイが泳ぐ姿を描いた直径18センチの大型かまぼこをトッピングした「佐久鯉ラーメン」をはじめ、コイの形に型抜きしたかまぼこをたれで煮込んだ「うま煮」、型抜きで残った方を使った天ぷらなどを提供している。

 「小骨が多くてコイを食べるのが困難―という高齢者にも楽しんでほしい」と中沢さん。このほど、佐久市内の有料老人ホームで利用者にかまぼこを振る舞った。「とてもおいしい」「これなら自分も食べられる」と、利用者からは好評だった。今後は工場での大量生産も計画している。

(12月27日)

長野県のニュース(12月27日)