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「災害関連死」判定の審査会設置 県内進まず

 台風19号災害で災害救助法が適用された県内43市町村のうち、「災害関連死」を判定する審査会の設置規定を盛り込む条例改正を済ませたのは、長野市、松本市、岡谷市、小諸市、伊那市など半数以下の21にとどまっていることが13日、信濃毎日新聞のまとめで分かった。医師や弁護士らでつくる審査会は、災害関連死の遺族に弔慰金を支払う前段で災害の影響を案件ごとに審査する。だが住民への制度周知もほとんど行われていない。事例を把握し、弔慰金を支払う態勢が整っているとは言えない実態が浮かんでいる。

 災害関連死は、水害や地震など災害による「直接死」ではなく、避難生活のストレスや過労など間接的な原因による死亡。1995年の阪神大震災から認められるようになった。市町村などが設置した審査会が関連死に該当するかどうか判定し、それを受け市町村が認定する。認定されれば遺族は最大で災害弔慰金500万円を受け取れる。

 長野市は取材に対し、関連死の疑いがあるなど遺族から相談があった件数について、本紙がこれまでに具体的に把握している2件のほかに、複数件寄せられていると説明。このほか、北信地方の別の自治体で1件あることも分かった。今後、市町村が審査会を開くなどしてケースを検討するとみられる。

 審査会は医師や弁護士、ソーシャルワーカーで構成。関連死の認定は市町村に委ねられているが、心身に不調を来たして亡くなった状況と、災害との関連の判断が難しい場合に、審査会が判定を担う。昨年8月施行の改正災害弔慰金支給法で、市町村が審査会を設けることが努力義務として定められた。

(1月14日)

長野県のニュース(1月14日)