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伝える「満蒙開拓」 松本・梓川高生から安曇小児童へ 体験聞き取った紙芝居上演

安曇小6年生(手前)に、満蒙開拓の歴史を題材にした紙芝居を上演する梓川高生=20日、松本市の同高校安曇小6年生(手前)に、満蒙開拓の歴史を題材にした紙芝居を上演する梓川高生=20日、松本市の同高校
 旧満州(中国東北部)に開拓団員として渡った地元住民から体験を聞き取り、紙芝居を作った松本市の梓川高校の3年生6人が20日、同校で同市安曇小学校の全6年生4人を前に上演した。2018年夏に完成させ、これまで満蒙開拓平和記念館(下伊那郡阿智村)などで上演してきたが、小学生には初めて。卒業前の最後の上演で、戦争の残酷さや平和の大切さを次代につなぐ思いを新たにした。

 タイトルは「あの日の灯(ともしび)」で、開拓団の家族の歩みを追体験する粗筋。大戦末期の旧ソ連軍侵攻に伴い、歩けなくなった高齢者を置き去りにして逃げたり、栄養失調のため収容所で家族が亡くなったりした場面を描いている。高校生は情感たっぷりにせりふを語り、児童らは真剣な表情で見つめながらメモを取った。

 児童らが授業で満蒙開拓青少年義勇軍について学んでいることから、上演を依頼。大野涼太君(12)は「絵から悲しみやつらさが伝わってきた。体験をそのまま聞いているようだった」と話した。

 聞き取りに協力した元開拓団員2人のうち、三村修一さん(87)=松本市波田=も訪れ、「高校生からさらに次の世代に受け継がれるのは本当にうれしい」と笑顔。もう1人の倉科昭一さんは昨年1月に87歳で亡くなった。古幡彩那さん(17)は「満州に実際に行った人たちに話を聞けたことは高校生活の財産。これからも誰かにつないでいきたい」と力を込めた。

(1月21日)

長野県のニュース(1月21日)