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生後間もない女児 大きな腫瘍を切除 県立こども病院で手術成功

退院する次女の紗優華ちゃんを囲む宮本さん夫婦と、主治医の亀井医師=16日、安曇野市退院する次女の紗優華ちゃんを囲む宮本さん夫婦と、主治医の亀井医師=16日、安曇野市
 県立こども病院(安曇野市)が、生まれたばかりの女児から、脊髄(せきずい)が通る腰部脊柱管やお尻の付近にできたソフトボールほどの大きさの奇形腫(良性の腫瘍)の切除に成功した。神経障害が残る危険性があったが、新生児科など9科の医師らが連携して乗り切った。同病院によると、腫瘍が脊柱管に触れるまで大きくなるのは珍しく、北陸甲信越での手術例はほとんどない。女児は生後3カ月で、今月16日に無事退院した。

 手術を受けたのは富山県黒部市の宮本健吾さん(31)、優希美さん(26)夫婦の次女紗優華(さゆか)ちゃん。腫瘍は昨年6月ごろ、優希美さんへのエコー検査で見つかった。同県内で対応できる病院がなく、こども病院を紹介された。

 いろいろな臓器に分化する能力がある胚細胞の一部が、増殖して塊になっていた。血流量が多くて心臓に負担が掛かり、心不全の兆候もあった。出生時には直径11センチほどまで大きくなり、脊柱管に絡み付くまでになった。

 同病院は生後間もない赤ちゃんへの手術リスクを考慮。新生児科の主治医亀井良哉さんらがコーディネーターとなり産科、小児外科、脳神経外科などの医師らでチームを結成。方法や時期を検討した。

 紗優華ちゃんは昨年10月3日に誕生。生後8日目に約6時間かけてお尻の腫瘍を切り取った。さらに2カ月後、脊柱管周辺の腫瘍を約11時間かけて取り除いた。連携して見守り、経過は順調という。

 健吾さんは「多くの方々の協力で、安心して預けることができ、本当にありがたい。子どもの笑顔がうれしい」。新生児科の広間武彦部長は「総合力が必要な症例。多くの医師の連携で成功できた」としている。

(1月23日)

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