長野県のニュース

高級食パン専門店続々 県内企業出店 価格高くても人気

「これぞパンです」の食パン。甘みと口溶けの良さが特長だ=南箕輪村「これぞパンです」の食パン。甘みと口溶けの良さが特長だ=南箕輪村 リンゴの赤をイメージした「おいで信州」の店構え=松本市県リンゴの赤をイメージした「おいで信州」の店構え=松本市県
 素材を厳選し、ふわふわの食感を打ち出した高級食パンの専門店が県内で増えている。全国的な食パンブームを背景に県内企業が相次いで専門店を開業し、全国展開する店舗の進出も目立つ。価格は一般的な食パンの数倍だが、毎日の食事にこだわりたい消費者の支持を集めている。

 伊那市でカフェを運営するコエル(伊那市)は昨年11月、上伊那郡南箕輪村に高級食パンの専門店「これぞパンです」を開業した。独自の方法で製粉した小麦粉、リンゴの花から採った蜂蜜、国産のバターや生クリームを使い、甘みや口溶けの良さをアピール。価格はプレーンが1本(2斤)で税別840円、レーズン入りが同980円。

 コエルの城取ゆりか社長によると、他店の高級食パンを仕入れて伊那市のカフェで料理を提供したところ「おいしい」と評判になり、商機があると判断。南信地方に専門店がなくチャンスと考えた。1日約200本を販売し、閉店時間前の完売が続いている。

 松本市の市街地に1月開店した「おいで信州」は県産リンゴの果汁が隠し味。パン製造販売のローカリズム(飯田市)が高級食パンブームを追い風に出店した。北海道産の蜂蜜や国産バターなど素材にこだわる。税別価格はプレーンが1本(2斤)800円、レーズン入りが同980円。

 頭部が食パンで、つぶらな瞳、リンゴの柄のシャツを着て体育座りで食パンを食べる独自のキャラクターで営業展開。このキャラクターをあしらった紙袋に入れて販売しており、田本洋社長は「インパクトがあり、手土産としても人気だ」と話す。

 2月8日には同じく松本市の松本パルコ内に、ネコの顔の輪郭をかたどった高級食パンを販売する「ねこねこ食パン」がオープンした。洋菓子店を運営するオールハーツ・カンパニー(名古屋市)が昨年7月に始めたブランドで、県内初進出。かわいらしい見た目がSNS(会員制交流サイト)でも話題だ。

 ほかにも県産小麦「ゆめかおり」と北海道産小麦「ゆめちから」を使った食パン(1斤税込み380円)が人気の「食ぱん道」(長野市)は、長野市と千曲市(台風19号で被災し休業中)の2店を含め県内外に20店を展開。高級食パン人気の火付け役とされる「乃が美」(総本店・大阪市)は松本市と長野市に計2店、専門店「一本堂」を120店以上展開するIFC(東京)は長野市に1店を構える。

 市場調査の矢野経済研究所(東京)によると、2017年度の国内パン市場の規模は13年度比11%増の1兆5582億円。22年度には1兆6245億円に膨らむ見通しだ。「高級食パンはコアな(熱心な)ファンをつかんでおり、今後もパン市場の一翼を担うと考えられる」としている。

(2月14日)

長野県のニュース(2月14日)