長野県のニュース

佐久の美笹地上局閉鎖 宇宙の探査機と交信 整備中の施設

直径54メートルのパラボラアンテナを備える美笹深宇宙探査用地上局=8日、佐久市直径54メートルのパラボラアンテナを備える美笹深宇宙探査用地上局=8日、佐久市
 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、佐久市前山で整備中の「美笹(みささ)深宇宙探査用地上局」を閉鎖していると8日までに明らかにした。新型コロナウイルスの影響で同機構が一部のプロジェクトを中断していることに伴う。JAXA深宇宙探査用地上局プロジェクトチームのプロジェクトマネージャ沼田健二氏は取材に対し、今後の状況次第で地上局の運用開始時期の「大幅な見直しもあり得る」と危機感を語った。

 美笹地上局は、JAXA臼田宇宙空間観測所(佐久市上小田切)が備える直径64メートルのパラボラアンテナの後継を造るため整備した。2人が常駐。直径54メートルの新アンテナを備え、昨年12月には、小惑星探査機「はやぶさ2」からの電波の受信試験に成功した。今年3月末から、同探査機へ電波を送るための送信機の取り付け作業を行っていた。

 しかし、新型コロナ感染拡大を防ぐため、4月17日から同地上局を閉鎖。再開のめどは立っておらず、10月上旬を予定していた送信試験や全体のスケジュールが遅れる可能性が出てきたという。沼田氏は「来年4月に予定する運用開始の遅れにつながる可能性がある」とする。

 美笹地上局は、水星の磁場を観測する「みお」などの探査でも使われる予定。遅れが出た場合、臼田観測所の現行アンテナを使用することになるという。沼田氏は「臼田のアンテナは老朽化で修繕を繰り返しており、早く新アンテナに引き継ぎたい。(新型コロナが終息し)計画に影響が出ないことを願っている」と話している。

(5月9日)

長野県のニュース(5月9日)

日付で探す

ジャンルで探す

ニュースランキング
本日のTop10(6/3 06:30更新)