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県内製造業、広がる一時帰休 生産調整で「週休3日」も

 県内製造業で新型コロナウイルスによる受注減を背景に一時帰休の動きが広がっている。世界的に需要が落ち込む産業機械や自動車関連を中心に「週休3日」などで生産を調整。従業員を休ませた場合に国が助成する雇用調整助成金(雇調金)を活用して休業手当を支払う動きも目立つ。

 業務用インクジェットプリンター製造のミマキエンジニアリング(東御市)は19日、生産拠点の加沢工場(同)の計画休業の期限を20日から6月末まで延長すると発表。4月21日から休業しており、2カ月余操業が止まる。4月下旬から6月29日まで断続的に計画休業する開発・営業拠点などの従業員を合わせると対象は1100人に上る。休業日は雇調金を活用して通常の8割の手当を支払う。

 油圧機器・自動車部品製造のKYB―YS(埴科郡坂城町)は5月、6拠点の約千人が金曜日に休み、週休3日態勢とした。建機向けの油圧機器の出荷が減少。休業手当は支払うが、「収入の減少を実感する人もいると思う」(管理部門担当者)とする。

 シチズン時計マニュファクチャリング(埼玉県所沢市)は、腕時計の駆動部品組み立てなどを手掛けるミヨタ佐久工場(佐久市)、飯田殿岡工場、飯田松尾工場(ともに飯田市)の約500人が5月いっぱい金曜休み。新型コロナによる百貨店の休業などで腕時計の主要販路が縮小し、広報担当者は「6月以降も帰休対応は継続しそうだ」と話す。

 ベアリング(軸受け)製造のNTN(大阪市)の生産拠点、長野製作所(上伊那郡箕輪町)も自動車向けの需要が低迷し、4月下旬以降、約180人がおおむね週休3日。自動車部品製造などのサンコー(塩尻市)、電子・光学部品材料加工のセラテックジャパン(長野市)も休日を増やしている。

 長野労働局によると、3月以降の雇調金の計画届提出件数は今月12日現在、934事業所の1594件。2月に設けた新型コロナの特別窓口には15日時点で1万500件近い相談が寄せられ、大半を雇調金の相談が占める。

 複数のメーカーの担当者が「今回の一時帰休規模は(2008〜09年の)リーマン・ショック以来」と口をそろえ、影響の長期化を懸念。県中小企業団体中央会の唐沢政彦会長=中信高周波(松本市)社長=は「リーマン時は解雇が広がり、その後の受注回復に対応できない事例もあった。企業は(休業手当などの)資金確保も負担となるが、踏ん張って雇用を守ってほしい」と話した。

(5月20日)

長野県のニュース(5月20日)

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