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県人会の活動再開足踏み 高齢の会員多く感染リスク懸念

 県内出身者らが長年盛んに交流してきた県人会の活動が、新型コロナウイルス感染症の影響で今春以降滞っている。「寂しい」との声があるものの、感染リスクが高いとされる高齢者が会員の大半を占めるため再開に二の足を踏んでおり、このまま組織衰退につながらないかとの懸念も。感染状況を見極めながら、古里信州と会員をつなぐ新たな取り組みも模索している。

 兵庫県長野県人会、京都長野県人会、滋賀県在住者でつくる淡海(おうみ)長野県人会、東京都と神奈川、埼玉、千葉県に計100ほどある県人会でつくる長野県人会連合会はそれぞれ、4〜6月に予定した総会を中止。事業計画や予算などを決める場で開けない事態は想定しておらず、議案書を送って承認を得るなどした。

 25周年の淡海県人会は、総会と同時開催予定だった祝賀会を延期。来年まで延ばす案も出ている。副会長の太田義明さん(69)=長野市信州新町出身=は「会員は高齢者ばかり。先延ばしする間に県人会への思いが薄れ疎遠になってしまわないか」と案じる。

 近畿長野県人会ではゴルフ、ハイキングなど七つの同好会、愛好会が3月以降中止。うちマージャンとカラオケは「脳トレ」になると人気で、それぞれ2、3カ月ごとの例会に20人ほど参加していたが「3密」の懸念で再開が見通せない。昨年発足の島根・長野県人会は3月に懇親会を開いたきり活動できていない。

 長野県人会連合会は9月の90周年記念式典と10月の秋季大会「ふるさと信州のつどい」も中止に。副会長の芳川博昌さん(86)=長野市豊野町出身=には、年内の交流の場がなくなり「寂しい」との声が寄せられている。「従来にも増して会員が気持ち良く集まり、楽しめるよう運営していかなければならない」

 一方、在広島信州県人会は、広島県内の感染者が確認されない日が続くようになったことも踏まえ7月18日の総会を予定通り開く。出席は会員に限り来賓は招かない。事務局長の渡辺洋征さん(77)=信州大卒=は「年に一度の大切な機会。不安なく集まれるよう準備したい」と言う。

 中京圏在住の県内出身者らでつくる名古屋長野県人会は、木曽地方への日帰り旅行など9月までの全行事を中止か無期延期にした一方、新たな取り組みを始めた。例年、この時期に会員に送る行事案内と一緒に、そばや五平餅といった信州産加工食品が優待価格で購入できるチラシを入れた。事務局長の加鳥順子さん=塩尻市木曽平沢出身=は「県人会として何かできないか考えた。お中元の品に選んでもらえたら」と話している。

(6月30日)

長野県のニュース(6月30日)