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中小企業と幹部候補をマッチング 事業承継仲介トランビが新サービス

 アスク工業(長野市)のグループ会社でM&A(企業の合併・買収)による事業承継の仲介サイトを運営するトランビ(東京)は、経営幹部を採用したい中小企業と転職を希望する人材をマッチングする新サービスを始めた。M&Aの検討と同時に、後継者や新事業の担い手を探している企業が多いことに着目。新型コロナウイルス感染症の影響で働き方が多様化し、地方などへの転職希望者も増えるとみて需要を取り込む。

 社名と同名のサイトに、経営幹部の採用を希望する中小企業と転職希望者の登録フォームを開設。企業側は自社の業種と従業員数、用意する地位、給与などを書き込み、転職希望者は業種と現在の地位、転職希望の理由などを入力する。登録情報を見たトランビのスタッフが人材紹介会社と連携して中小企業と転職希望者にヒアリングをして、希望に合う企業や人材をそれぞれ紹介する=イラスト。

 企業も転職希望者もサイトへの登録は無料。入社が決まった段階で、企業から紹介料を受け取る仕組みだ。人材サービス大手も転職サイトを運営しているが、中小企業の事業承継という狙いを前面に打ち出して登録を募る。

 アスク工業は、半導体関連資材製造などを手掛ける。高橋聡社長が事業承継の相手探しを支援しようと、2011年に仲介サイトを開設。16年に分社化した。売り手と買い手の登録数は5万8千社を超え、国内最大級の事業承継・M&A仲介サイトに成長している。

 サイトを運営する中で、会社の譲渡を検討する企業から「後継者の採用という手段も模索したい」との声が寄せられ、会社を取得した企業からは「引き継いだ会社の経営を任せる人材が欲しい」といった声が出ていた。中小企業経営者にアンケートをしたところ、経営幹部を求める企業が約8割に上り、人材マッチングのニーズは高いとみて新サービスの提供を決めた。

 雇用条件は双方の希望を踏まえて調整、決定する。高橋社長は「大企業のベテラン社員には中小企業の経営幹部として活躍したいと考える人が少なくない。新型コロナの影響で場所を選ばない働き方が広がり、自分の可能性を広げるために転職を考える人も増える」と指摘。「多様な働き方に対応できるサービスを提供したい」としている。

(7月3日)

長野県のニュース(7月3日)