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稲倉の棚田 オーナーの参加 夏一日だけでも

たいまつの材料となる竹筒を手に、練り歩く予定の棚田を見渡す久保田さんたいまつの材料となる竹筒を手に、練り歩く予定の棚田を見渡す久保田さん
 日本の棚田百選に選ばれている上田市殿城の「稲倉の棚田」保全委員会は8月12日、たいまつを手に夜の棚田を練り歩く催しを初めて開く。新型コロナウイルスの影響で、今年は棚田オーナーが参加する田植えや、夏の「ほたる火まつり」などの恒例行事が相次いで中止に。その後の状況を踏まえ、参加者をオーナーに限定して企画した。感染症の収束や豊作を願う。

 棚田には米作りに携わるオーナーが約100組おり、9割が主に関東で残りが県内在住。新型コロナで春の田植えが中止となり、その後も足を運びにくい状況が続く。夏恒例で棚田にランタンを並べる「ほたる火まつり」や、ライトアップするイルミネーションも中止に。ただ、新型コロナが落ち着き始めた状況を考慮し、せめて夏休みの一日でも―と開催を決めた。

 催しの名前は「ししおどし」。里山に囲まれた棚田では稲穂が実るとイノシシによる食害がある。秋を前に追い払い、五穀豊穣(ほうじょう)を願う意味を込めた。竹筒をたいまつにし、棚田約8ヘクタールの中の農道を約30分練り歩く予定。国の交付金約100万円を活用する。

 当日はマスク着用や検温、消毒の他、行列の間隔を空けるなど感染防止策を実施。8月上旬までに関東で感染拡大した場合は、県内オーナーに制限する。委員長の久保田良和さん(71)は「お盆の前日で、たいまつを盆ちょうちんにもなぞらえた。幻想的な夏の夜にしたい」としている。

(7月9日)

長野県のニュース(7月9日)