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信州のお盆 控えめな墓参 感染予防 接触避け同行者も減

家族で墓参りに訪れ、手を合わせる女性=13日午前9時17分、飯田市鼎名古熊の矢高霊園家族で墓参りに訪れ、手を合わせる女性=13日午前9時17分、飯田市鼎名古熊の矢高霊園
 全国的に新型コロナウイルス感染が拡大する中でお盆入りした13日、県内の霊園はマスクを着けるなどしてお墓参りをする人が目立った。県外に暮らす親族の同行を控えるなど、人との接触をなるべく避ける例も。お参りを諦める人も出る中、墓前への献花の代行サービスも例年以上に利用が増えている。

 松本市の中山霊園。同市波田のアルバイト宮島晴樹さん(67)は毎年、千葉県の弟家族らと墓参りをするが、弟は今年帰省を諦めた。「来たがっていたが、この状況じゃきつい」と宮島さん。

 同市島立の会社員熊谷宗紀さん(51)は家族計7人で訪れ「いつも霊園周辺は渋滞するけれどスムーズだった」。家族5人で墓参りした市内の50代女性は、毎年一緒に訪れるおい夫婦が最近、県外に出掛けており、念のため「時間差で来た」と打ち明けた。

 飯田市鼎名古熊の矢高霊園は、午前中の墓参が目立った。埼玉県の70代女性は、市内の親族宅に泊まるのが恒例だが、今年は感染予防のためホテルに滞在。「来年の状況も分からない。来られる時に来ておこうと思った」と額に汗をにじませた。

 同市鼎上茶屋の主婦(78)は、埼玉県にいる息子や孫の姿が今年はなく、一人で墓の掃除。「1日ではできないので12日から掃除し、きょう花を手向けた」と話した。

 県内最大規模の6200区画の墓地がある長野市霊園。両親や姉夫婦、妹と訪れた市内の会社員小川雅也さん(45)は「お墓参りくらいは家族で集まるのを許してもらおうかな、と。例年はみんなで一杯やるところですが、それは自粛です」。妻の沙樹さん(35)は15日に市内の実家のお墓に行く予定で、東京都内の妹はテレビ電話で“参加”する。

 同霊園の駐車場は「長野」ナンバーの車が並んだ。中島秋文所長(61)は「例年なら半分は県外ナンバー。こんな状況は初めて」。霊園を管理する市開発公社は20年余り前から、お盆とお彼岸に献花を代行し、お墓の写真を撮影して送る有料サービスを手掛けている。このお盆は新規利用が例年より多い2割ほどを占めているという。

 中島さんは「自粛しなければならないが、供養するいい方法はないか」といった問い合わせを受けたとし「気持ちがあっても来られない方に利用いただければ」と話していた。

(8月14日)

長野県のニュース(8月14日)