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県防災ヘリのリース解約へ 安全性溝埋まらず運航再開遠く

県消防防災航空隊に配備されたリース機=2018年2月、松本市県消防防災航空隊に配備されたリース機=2018年2月、松本市
 県は25日、民間から借りている県消防防災ヘリコプターの機体のリース契約を解除する方針を明らかにした。契約期間は来年3月までだったが、機体の安全性を巡って民間企業と意見が食い違い、調整がつかないまま昨年7月から運休が続いている。県は今後も運航再開は難しいと判断し、契約を打ち切ることにした。

 県は、航空隊員9人が亡くなった2017年3月の墜落事故で失った機体の代わりに、長野市の民間会社「アルティメイトテクノロジィズ」からリースを受けている。期間は19年度から2年間で、契約額は4億9300万円。同社は機体管理者の「ユーロテックジャパン」(和歌山県白浜町)から機体を借りて、県にリースしている。

 リース機の安全問題は昨年12月、国による機体の「耐空検査」合格後に浮上した。検査前に行う必要な整備や、機体のひびなどを修理したユーロテックジャパンが作成した整備内容を記す書類に対し、県は「整備の過程が分からず、安全を確認できない」と主張し、機体を受け取らずにいる。

 一方、同社は機体メーカーのマニュアルに沿って整備したとし、「国の検査にも合格しており、安全だ」と反論。年明け以降も安全性を巡る議論は平行線をたどり、運航再開のめどが立っていなかった。

 県はこの日、アルティメイトテクノロジィズに契約を解除する旨を郵送で通知。今後はそれぞれの弁護士を通じ、契約金の返還や減額について協議するとしている。

 県はまた、操縦士、整備士の派遣を受けている航空事業会社「ジャネット」(山梨県甲斐市)との契約を7月に解除したことも明らかにした。同社の人員不足で機長を務められる操縦士を県に派遣できなくなったためという。

(9月26日)

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