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河川増水の恐れでも通行止め 県管理の道路331区間、新たな運用

昨年の台風19号災害で1人が亡くなる事故が起きた田中橋。通行再開まで約5カ月かかった=14日、東御市昨年の台風19号災害で1人が亡くなる事故が起きた田中橋。通行再開まで約5カ月かかった=14日、東御市
 県が昨年10月の台風19号災害を受け、県道や県管理国道のうち河川の増水などによる災害発生の危険性が高い331区間(計775キロ)を選び出し、道路の冠水や破損が起こる前に通行止めにする運用を始めたことが14日、分かった。具体的には、大雨特別警報が出た場合や河川が氾濫危険水位に到達した段階を想定している。

 台風19号災害では、東御市の県道丸子東部インター線田中橋の橋台裏部分が長さ約20メートルにわたり陥没し、通行中の乗用車など計3台が巻き込まれて1人が亡くなった。この他にも、県内各地で道路の冠水や寸断が相次いだ。これまで時間雨量や連続雨量による道路の事前規制はあったが、河川の増水を想定した規制はなく、被害を未然に防ぐには新たな仕組みを導入する必要があると判断した。

 県道路管理課は(1)堤防道路など河川と並行して走っている(2)川の流れが勢いよく当たる(3)100年に一度の災害を想定した洪水ハザードマップで浸水想定区域にあって水没する可能性がある(4)内水氾濫で支流があふれる可能性がある(5)橋脚や橋台に深い基礎がない―の五つの基準から331区間を選んだと説明。区間の具体名は明らかにしていないが「台風19号災害で被災した場所は含まれる」としている。

 大雨特別警報が出されたり、河川が氾濫危険水位に到達したりした場合は、県建設事務所職員や維持管理を受託する業者などが現場を確認し、通行止めにする。同課は警察や市町村とも331区間を共有し、連携して対応するとしている。

 こうした通行規制は6月に運用を始めた。新たな運用に基づき、松本、飯田市など中南信の14市町村に大雨特別警報が出た7月8日、県安曇野建設事務所が犀川沿いの県道下生野明科線(東筑摩郡生坂村―安曇野市)の1・1キロ区間を通行止めにした。

 県道路管理課の勝野由拡課長は「住民が避難する道路でもあり、(ある一定の水位で)一律に規制することは難しい」と説明。「通行止めにするタイミングや選んだ区間が適切かどうかなど、来年度以降も絶えず見直していきたい」としている。

(10月15日)

長野県のニュース(10月15日)