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山小屋の役割や期待 登山者の意識は 信大の加藤准教授調査

 山小屋が担う登山道整備や山岳遭難の救助活動といった役割などについて、信州大全学教育機構の加藤麻理子准教授(40)が登山者の意識を探るアンケートをウェブ上で始めた。新型コロナウイルスの影響で山小屋は予約制にするなどしたため、利用者が減少。経営が厳しくなり、公的な役割を担うことが難しくなるとの懸念もある。山小屋に期待することや、利用者が登山環境の維持費用を負担する場合の適当な金額などを聞いている。

 調査には北アルプス南部の25の山小屋でつくる北ア山小屋友交会が協力。環境省職員の加藤准教授は、持続可能な環境やエコツーリズムが専門で、交流人事で信大に出向している。調査結果は行政や山小屋など関係者で生かしたいとしている。

 アンケートは県内の山岳に登山経験がある人が対象で、全16項目。山小屋に期待することとして「トイレの提供」「安全な登山道の通行確保」「希少野生動物の保護」などを例示し、それぞれについて「強く期待する」「特に期待しない」など五つの選択肢から選ぶ。

 登山環境の維持のため、登山者が費用の一部を負担することへの賛否や、適当と考える金額も答える。

 加藤准教授は自然環境の管理や利用を考える際、行政や山小屋は話し合うが「利用者の意識を把握できる機会はありそうでない」と指摘。登山者の関わりが今後重要になり、新型コロナ対応だけでなく、将来を見据えて「持続可能な山岳利用を考えていかなくてはならない」と話す。

 アンケートは同友交会や各山小屋のホームページから専用ページに移動して回答する。回答期限は10月末ごろまでの予定だ。

(10月17日)

長野県のニュース(10月17日)